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まとめ

アンケートで得た5段階評価の平均をコンテンツごとに分けて図5.4、図5.5、図5.6に示す。

全体で見ると、操作方法の特徴としてカーソル移動、クリック、ドラック&ドロップという3つに分けられる。 また、カーソル移動に関してはあるオブジェクトにタッチするタイプと位置を読み取るタイプに分けられる。 さらに、クリックに関してもオブジェクトをそのままクリックするか補助的に配置されたボタンをクリックするかに分けられる。

全体的に見るとカーソル移動させるタイプは効率性に対する評価が高いもののエラー発生率に対する評価は低い。 これはカーソル移動のみの操作方法はクリックやドラック&ドロップを必要とする操作方法に対して楽でははあるが、間違った操作をしやすく、マウスの操作に慣れたユーザに対しては効果的な操作方法であるが、マウスの操作が安定しない初心者に対しては効果的な操作方法ではないと言える。 カーソル移動のみの操作方法に対してエラー発生率を下げる効果を施せば改善が見られると考えられる。

また、クリックするのみのタイプは、オブジェクトを直接クリックするものに対する評価は全体的に低いが、ボタンをクリックするタイプに対する学習のしやすさや記憶のしやすさの評価は高いものとなっている。 これはボタンというオブジェクトがコンテンツの内容や操作方法を説明する補助的な役割を果たしているためと考えられる。 また、ボタンの形によってコンテンツがどの様な動きをするのかを予想できたり理解できたりするためだと考えられる。 ただし、効率性の項目に関しては他の項目に対して低くなっており、急激な変化ができないためだと考えられる。 一般的に出回っているソフトウェアでは、クリックでも長く押し続けることによって急激に値を変化させるものもあるが、本研究のコンテンツでは1クリックでの変化の範囲が狭いためだと考えられる。

さらに、ドラック&ドロップを必要とする操作方法に関してはどのコンテンツでも高い評価を得ている。 ドラック&ドロップという操作方法に関しては単純にインターネットをするだけの人ではなかなか慣れていない操作方法である。 しかし、インタラクティブコンテンツに関してドラック&ドロップという操作方法はもっともユーザの思い通りにコンテンツを動かすことができる有効な操作方法であるといえる。 ただし、ある程度コンピュータに慣れたユーザに対しての事であり、ドラック&ドロップという操作に慣れていない初心者ユーザには使いにくいものとなる。

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図 5.4: ダイヤモンド構造の立体表現の各項目の平均

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図 5.5: 標準TTLの動作の各項目の平均

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図 5.6: ラグランジュの補間公式と最小2乗法の比較の各項目の平均



Deguchi Lab.