ニューラルネットにおける学習は シナプスの可塑性、すなわちシナプス結合の強弱 によって担われており、このシナプス結合の変化方法が 学習の基本法則となる。
本研究では、Hebbの学習則を応用した局所的逐次学習法を用いた。 Hebbの学習則は、心理学者のD.O.Hebbにより提案された 教師信号を用いない学習法則で、 ニューロンが興奮した時に、そのニューロンに刺激を入力した、 すなわち興奮に寄与した軸索のシナプス結合が強化されるというものである。 たとえば、i 番目の入力 の効果によりニューロンが興奮すると、 ニューロンと入力との結合荷重 が増加する。 この時関係するのはニューロンへの入力 とニューロンからの出力 y である。 一度通り抜けた道は通りやすくなるというメカニズムであり、 山のけもの道の形成過程のようなものである。 [2]