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6.3.1 学習法1と学習法4の比較

  図 6.8 と図 6.9 はそれぞれ総学習回数を10000回、 7500回、5000回と変化させた時の学習ステップ数と学習成功数の 関係を表したものである。学習パターン数は40個である。

   figure422
図 6.6: 総学習回数による学習法1のグラフの変化

   figure430
図 6.7: 総学習回数による学習法4のグラフの変化

学習法1、学習法4共に総学習回数が多い方が学習成功数が多く、 学習ステップ数が大きくなればなるほどその差は大きい。 総学習回数が半分になるということは 単純に学習ステップ数が半分になるということで、 学習成功数が減少するのは当然であるといえる。 6.2節で述べたように、学習成功数は学習ステップ数よりも 学習セット数による影響の方が大きいので、学習ステップ数が多い時、 つまり学習セット数の少ない時程学習成功数に差ができる。 例えば、学習法4では 学習ステップ数が30の時に、総学習回数10000回ならば学習セット数は 8で、学習成功数は34個である。総学習回数が半分の5000回になると 学習セット数も半分の4になり、学習成功数は18個にまで減少する。 しかし、学習ステップ数が10の時は総学習回数10000回で 学習セット数は25、総学習回数5000回で学習セット数は12となるが、 学習成功数の差は僅かに3個で学習に大きな差はない。 つまり、ある程度以上に学習セット数を増やせば その学習法で学習できるパターン数は変わらず、 限界に達するということである。 また、学習法1は学習ステップ数が 少ない領域では、総学習回数に関わらず 学習ステップ数-学習成功数グラフの傾きは同じである。 ここから、学習法1は学習ステップ数が少な過ぎると いくら学習セット数を増やしても 学習成功数が増えることはないと言える。 こうなった理由は 6.2.1節で述べた通りである。 つまり、1セットの学習で実際に学習を行なうことができているパターンは 学習ステップ数によって限られてくる。 そのため、学習ステップ数をいくら増やしても学習できるパターンは その学習ステップ数によって決められたパターン数以上に増えることはない。



Deguchi Toshinori
Mon Feb 19 13:32:26 JST 2001