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6.6.1 学習法1と学習法4の比較

 

図 6.18 、図 6.19 は それぞれ学習法1、学習法4の学習ステップ数 と学習成功数の関係を、ノイズの数を変化させてグラフに表したものである。 共に総学習回数は10000回、学習パターン数は40種類である。

   figure534
図 6.16: 学習法1のノイズによる学習への影響

   figure542
図 6.17: 学習法4のノイズによる学習への影響

これを見ると、学習法1はノイズが多くなっても 学習成功数の最大値が変化するのみで、基本的なグラフの傾きには ほとんど変わりがない。しかし学習法4はノイズが入ることによって 特性に若干の変化が現れた。ノイズが無い場合では学習法4は学習ステップ数 2で学習成功数は最大となったが、ノイズが多くなるにつれて学習ステップ数が 少ないうちの学習成功数が減少している。 学習法4は学習条件として、外部からの入力の項と他のニューロンからの入力の項 が異符合である時にのみ結合荷重の変化を行なうが、 入力にノイズがあった場合その影響で間違った 結合荷重の変化を行ないやすい。 さらに、学習ステップ数が少ないと正しいパターンの入力分とノイズ入力分が ほとんど同じ重みで学習に影響を与えてくるため、 正しいパターンを学習することが難しくなるのである。

学習法1と学習法4は、ノイズの数が20個から30個の間で急激に学習成功数が減少する という特性があり、ノイズが20個の時のグラフと30個の時のグラフでは 大きな違いがある。ノイズが20個の時は最大学習成功数こそ 少ないが、学習ステップ数に応じて学習成功数が変動する特性が残っている。 しかし、ノイズが30個になると学習成功数はほとんど横ばいで、 学習ステップ数にはほとんど影響されなくなっている。 このことからも、入力パターン数が40種類の場合、入力に加えられる ノイズは20個ぐらいまでが限度であるといえる。



Deguchi Toshinori
Mon Feb 19 13:32:26 JST 2001