Smalltalkでも、同じようにすべての情報を
関係する性質ごとにまとめて階層体系を作り上げる。
たとえば‘ラッシー’という名前の犬について考えてみる。Smalltalk流の表現を使うとラッシーは‘コリー’というクラス(class,分類)のインスタンス(instance,実体、例)であり、コリーは‘犬’のサブクラス(subclass,下位分類)、さらにこれも‘肉食動物’のサブクラスである、というような具合である。犬であるという事から決まってくる行動形態をラッシーは持っている。たとえば‘取って来い’や‘おまわり’などの命令にたいしてとる行動がそうである。ラッシーの飼い主である‘ティミーを捜してきて’、などというような命令はラッシーにしか通じないものだが、その他の、上であげたような命令は大抵の犬に共通なものである。
このような仕組みを持つことで,Smalltalkは非常に強力な言語となっている。[3]