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自己組織化マップ[3]

図 3.2: 自己組織化マップのネットワーク模式図
\includegraphics[height=45mm]{fig3-1.eps}
全て互いに相互関係のあるデータの経済的な表現は、思考や事前の注意などにおける脳の情報処理の際の状態表現の特徴と同様のものである。潜在意識の下における情報処理はその相互関係を失うことなしに最も関係のある事実の縮小した表現を形成することによって情報を圧縮する傾向がある。

大脳皮質と呼ばれる脳の一部分では、知覚、思考、記憶などの脳の高レベルな機能を司る最も重要な部分の1つである。そこでは異なった感覚の様相に従ってそれぞれの神経細胞が組織化され、各感覚の関連性を発見し、そこから行動に移すという情報処理が行われている。

フィンランドの学者であるKohonenは、このような大脳皮質の自己組織化をニューラルネットワークに応用し、自己組織化マップ(Self-Organizing Maps:SOM)を考案した。

自己組織化マップは競合学習型ニューラルネットワークの最も基本的なものである。図 3.2に示すように入力層と競合層の2つに分かれ、入力層にあるニューロンの入力によって、競合層のニューロンが競合学習を行う。



Deguchi Lab. 2011年3月4日