大脳皮質と呼ばれる脳の一部分では、知覚、思考、記憶などの脳の高レベルな機能を司る最も重要な部分の1つである。そこでは異なった感覚の様相に従ってそれぞれの神経細胞が組織化され、各感覚の関連性を発見し、そこから行動に移すという情報処理が行われている。
フィンランドの学者であるKohonenは、このような大脳皮質の自己組織化をニューラルネットワークに応用し、自己組織化マップ(Self-Organizing Maps:SOM)を考案した。
自己組織化マップは競合学習型ニューラルネットワークの最も基本的なものである。図 3.2に示すように入力層と競合層の2つに分かれ、入力層にあるニューロンの入力によって、競合層のニューロンが競合学習を行う。