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実験結果


表 5.3: 東京地区の実験結果と気象庁の公称値との比較
  降水の有無の適中率 最高気温の予測誤差(RMS)
実験結果 69.00% 3.32℃
気象庁の公称値(1990年) 82.0% 2.00℃
気象庁の公称値(1995年) 83.0% 1.95℃
気象庁の公称値(2000年) 83.5% 1.95℃
気象庁の公称値(2005年) 86.0% 1.90℃
気象庁の公称値(2009年) 86.5% 1.70℃

本研究での予測した予測精度と、気象庁が公表している予測精度の公称値(過去5年間の平均値)を表5.3に示す。

降水の有無の適中率、最高気温の予測誤差ともに、実験結果と気象庁の誤差や適中率の公称値とは大きく異なり、この実験での気象予測の信頼性は気象庁の気象予測の信頼性よりも遥かに悪いという結果となった。これは序論でも述べたように本研究で行った気象予測は信頼性が著しく低いということ、そして現在の気象予測の入力データの数が膨大であることから、気象庁の予測精度と比べて遥かに悪い値になっているといえる。また、本研究の時点での気象予測は降水の有無の適中率が50%より大きいことから、自己組織化マップを使った気象予測は可能であるといえるが、まだ生活に適用出来る程度の気象予測ではないということが分かる。


Deguchi Lab. 2011年3月4日