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競合学習[3][4][5]

図 3.1: 競合学習型ネットワーク
\includegraphics[height=50mm]{competition.eps}
人工ニューラルネットワークにおける情報処理に関する研究では、音声認識や画像認識などのデータごとの差異が大きく、大規模なデータのパターン認識には満足と言える方式が見つかっていない。パターン認識には階層型ネットワークであるパーセプトロンやその発展型で誤差逆伝搬法を使ったバックプロパゲーションが用いられているが、データごとの差異が大きい音声データや画像データなどでは、ローカルミニマムに陥りやすくなってしまうという問題があった。

そこで、こういった複雑な特徴のパターン認識では、競合学習型ニューラルネットワークによる方式が提案されている。

競合学習(Competitive learning)は、同一の入力がニューロンに送り込まれると、各々のニューロンが活性度を競い合うという側方相互作用を利用する。ニューロンは入力の異なった領域に敏感になり、競り勝ったニューロンを中心に結合強度が変わるようになり、入力を繰り返していくことによって学習を行う。

また、競合学習によって競い合うニューロンは図3.1のように、各ニューロンに抑制性を持つシナプスで相互に接続されたニューラルネットワークと等価であると考えることができる。



Deguchi Lab. 2011年3月4日