一般にニューロンが多数相互結合したニューラルネットワークにおいても、 同様の効果が各シナプス結合の正負によって生じる。 ニューラルネットワークの情報処理過程においては、 その情報は各ニューロンの興奮によって担われているため、 ニューラルネットワーク上の興奮パターンが重要な意味を持つ。 したがって、正のシナプス結合によってニューロン同士が ともに興奮しようとする協調作用と、負のシナプス結合によって 他のニューロンの興奮を抑えようとする競合作用が、 ニューラルネットワークの並列情報処理の 基本的なダイナミクスとなる[1]。 協調作用は、相互に結合したニューロンの一つが、他のニューロンに 自分と同じように興奮を促すものであり、 競合作用は、他のニューロンに自分と逆の 反応を示すように促すものである。