カオス

カオスとは, 「決定論的システムにおいて起こる確率論的な振る舞い」[8]のことである。 カオスは初期条件が決まれば, 常に同じ振る舞いをするという点でランダムとは異なるものの, ランダムのように不規則で将来の予測が困難な挙動である。 カオスは初期値の僅かな差によってその後の挙動が大きく変化する, 初期値鋭敏性を持つ。 また, 非線型性を持ち, 非周期的でもある

カオスの代表的なものに, ロジスティック写像がある。 これは, 式(3.1)で表される方程式で, 与えられた$ \alpha$ の値によって 極めて複雑な振る舞いをする。ロジスティック写像の振る舞いの一つをFigure 3.1に示す。

$\displaystyle X_{n+1} = \alpha X_n (1 - X_n)$ (5)

図 3.1: $ \alpha = 3.9$ , $ X_0 = 0.5$ , $ X_{n+1} = \alpha X_n (1 - X_n)$
\includegraphics[height = 7.0cm]{graph5.eps}


Deguchi Lab. 2017年3月6日