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5.3 比較検討方法

先述の2つのカオスアトラクタを第4章で示したネットワークに 学習させるわけであるが、ここで学習結果の 比較及び検討の方法の説明を行なう. 比較は、学習させたネットワークからの出力と教師信号とが どの程度離れているかを調べることで行なう。 具体的な方法を以下に示す。

  1. まず、カオスアトラクタを一千万回ニューラルネットワークに学習させる。
  2. 学習を行ないながら十万回ごとに各重み、しきい値、教師信号を保存しておく。
  3. 2.の学習結果から得られた、各重み、しきい値を持つニューラルネットワークにおいて、実際に 数点動かし教師信号からどの程度ずれているかを調べる。
  4. 横軸に 学習回数 、縦軸にニューラルネットワークの出力と教師信号との距離の累計をとりグラフを描く。
  5. 4.で描いたグラフの形より、学習がどの程度正確に行なわれたかを検討する。
  6. 以上の手順を定数 tex2html_wrap_inline1474tex2html_wrap_inline1446 を変えて、それによってどのようにグラフの形が変わるかを検討する。

なお、ネットワークの出力と教師信号との誤差は、 ある時間 t における写像の中にあるその距離を考える。 この誤差(距離)を tex2html_wrap_inline1512 とし、ネットワークの出力を x(t)、y(t)、 教師信号を tex2html_wrap_inline1518tex2html_wrap_inline1520 とすると

  equation391

となる。 グラフは横軸を学習回数とし、 それぞれの学習回数のネットワークで実際に十回ループさせて測定した 誤差の累計 tex2html_wrap_inline1522 が縦軸となる 。 tex2html_wrap_inline1522 は次式によって表される。

  equation395



Deguchi Toshinori
Wed Jul 12 17:04:26 JST 2000