BestHtml ロボコン’99指導日記+白兎の夢日記

来場者数学内用は学内のみ、学外用は学外からのみカウントアップします。 Since Aug. 4th, 1998.


ロボコン’99への取り組みをクラブ顧問の立場から見て




まえがき
 NHKロボットコンテストの地区大会が10月に石川高専で、全国大会が11月に両国国技館で行われます。三年前は指導教官として初めての参加にもかかわらず、全国大会ベスト4という思いもかけない経験をさせていただきました。一昨年度は私のわがままから休ませていただき、同じ電気工学科の仲先生がロボ研の2台のマシンの指導をされ、ご迷惑をおかけしてしまいました。昨年度は二匹目のドジョウを狙って指導教官として復帰しましたが、初戦敗退という思いもかけない大惨敗に陥り、指導教官としての能力の無さを痛感し、反省しております。本来ならば、今年はオフの年でありましたが、幸いにも名誉挽回の機会を与えていただけました。全国ベスト4と地区大会初戦敗退という天国と地獄を見てきた私としては今回が一つの試金石になると思います。ロボット研究会としてもこの二年間は一勝もあげていないわけであり部の存続をかけた大会であると行っても過言ではないでしょう。
何かの参考になればと思い、指導(観察?)日記を書くことにしました。ロボコン以外のことを書くこともあり、私物化とのそしりを免れないかもしれませんが、うまくいかなかったときの言い訳、著者の独り言と解釈して読み飛ばして下さい。 今年の課題やルールなどについては他の記事で紹介されると思いますので、既にご存じであるという前提で話を進めていきたいと思います。
 インターネットのホームページに記事を掲載する場合には出版物と同じ慎重さを要求されますので、私の誤解によるところがあればメールなりでご指摘いただければただちに修正いたします。思わぬ方面に迷惑がかかることがあるかもしれませんがご容赦願います。写真などができあがり次第、リンクさせていく予定です。

8月4日「設計実習」
 スピーカシステム、プリアンプ、メインアンプとも完成し、あとはワンチップマイコン制御の部分だけなのだが、ようやく見通しが立った。今年はとりあえず非同期の切り替えなのだが、来年は音楽からリズムを取り込んで同期させたシステムにしたい。だいぶ予定どおり進むようになった。問題は卒研だ。昨日は来ていたのにまた来ない。たぶん、このまま夏を終わってしまうんだろうな。また、来年の夏にやってもらえばいいんだけど。そのときは別の研究室に変更しているかな。
 私はとりあえず解説を書こう。明日から。
 授業中の雑談の一部を趣味のコーナにまとめています。よろしければご笑覧下さい。


8月3日「産官学共同研究」
 余り知られていないと思いますが、岐阜県は通産省の大型プロジェクト「地域研究促進拠点」として認められて、いわゆる産官学の研究のモデル県として予算も付いています。岐阜県研究財団が世話をしているのですが、私はコンピュータ利用技術部会の委員をしており、企業のニーズと研究者のシーズを結びつけるコーディネーションの役割を与えられています。企業に大学や高専などの研究を実用的なものにするために協力してもらい、そのたちあがり段階の投資資金を国が面倒見るという図式です。私の研究を選べば一番いいのでしょうが、それではあまりにも手前味噌ですし、私も別に企業との約束している仕事があり、とても面倒見切れません。高専の先生方の中にも優れた仕事をなされている方がおられるので、できるだけそういう方にまわしてあげたいと思っています。昨日はその関係の会議で今日は企業を廻ってきました。面白い種が企業にはたくさんあり、企業によっては通産省の話とは別にすぐにでも私のところとやりたいとおっしゃっていただけるところもありました。とても、面白いので私がやりたいのですが、今の私の状況では発散してしまいますので涙をのんで見送ろうとおもっています。高専の先生を紹介するコーディネートの仕事に徹しようと思っています。
 今日は私の誕生日。48歳か。ようやく自分のやらなければならないことが少しみえてきたような気がする。しかし、現在のこの状況ではとても出来そうもない。とりあえず、学会から頼まれている解説の原稿を8月20日までにあげなければならないが、まだ、一行も書いてない。

8月2日「公開講座」
 電子工作の公開講座も無事終了しました。今年の最終日の工作は非常にうまくいき、製作したものもかなり実用価値があり、気に入ってもらえた。電子工学のおもしろさも堪能してもらえたようだ。女子生徒から、是非電気に入りたいと思っている、相談に乗ってほしいことがあるといわれた。一人でもこういう生徒がいると公開講座をやってよかったと思う。

7月29日 「試運転」
 どうも、7月中の試運転は出来そうもないようが気がするが。どこかで、一発やらないとだめかな。
 創造工房から大きな音楽の音が聞こえてきて、いっこうにやむ様子がない。ドアが開いているので学科事務室あたりまで響いていた。思わずカッとなり
「うるせー!、切れ!」と怒鳴り込みました。久しぶりに大きな声で、口汚くののしりました。何年ぶりですかね。学生もびっくりしたでしょうね。マイクを持ってこちらを振り返り、「すみません」といっていた。
 よく考えてみれば、設計実習でカラオケ採点機をつくっていたのでその試験をしていたのではないかと思いましたが、こちらも行きがかり上、
「やかましい!、他の人が迷惑しているんじゃ!!、ドアをしめてやれ!」と捨てぜりふを残して立ち去りました。ちょっと後悔。
 だめなんですよね。昔と違って、怒鳴ってもしこりが残るだけでいい結果は残らないことがあれほどわかっているのに、やっちまいました。

7月28日 「公開講座」1
 公開講座初日。初めて女子生徒二人が参加した。結構希望者があったが、準備の関係上人数をそれ程増やすことができないので申し訳ない。この講座で電子工学に興味を持っていただければ幸いだ。

7月27日 「公開講座」
 明日から、この夏のイベントの一つである公開講座「電子工作入門」がはじまる。毎年思うのだけれども、中学生相手にお金を取る必要はないと思う。文部省や庶務課の方針に従ってやっているのだが、来年からは「体験学習」にきりかえてボランティアにしたい。私たちが望んでいることは実績作りではなく、理工系離れを防ぎ、電子工学に関心を持ってもらうことが最大の目的なのだから。
 ロボコンも学生の教育と言うことももちろん重要だが、それ以上に小中学生に与える影響は大きい。昨日は機械工学科主催の公開講座に参加した学生がロボ研を見に来てくれたが、大いに宣伝に使っていただければ幸いです。

7月26日 「中学校訪問」2
 行って来ました中学校訪問。金曜日の早朝に家を車で出て、飛騨金山まで1時間、そこまでは快適なドライブでした。地図の上では国道41号線を南にもどり中津川に抜ける国道256号線に入ればいいようになっています。256号線の標識があったので橋を渡って左折しました。が、そこでまず面食らいました。道がどんどん細くなっていきます。いかにも山村の中の川沿いの農道のようなところで、途中からは大型車通行禁止の立て札が!えー。大型車が通行禁止の国道なんてあるのかと思いながら山を登っていきました。ガードレールもなく、運転を誤れば谷底へ真っ逆さまというような恐怖に満ちた道を走り、道を間違えたんではないかと思うと、そのたびに国道256の標識が出てくる。うーん、よくこちらの心理を読んだ標識の設定だと感心しました。飛騨金山から10kmぐらいのはず(地図では)なんですが、曲がりくねっており、とてつもなく遠く感じました。途中スクールゾーンにつき走行注意の立て札があり、もうすぐ着くと思うのですが、なかなか着きません。なんといっても不安なのは、後ろから来る車はおろか、前方からも一度もすれ違う車がないことです。もちろんすれ違いは、それはそれで大変ですが。やっとの思いでたどりついたのが佐見中学。すごいきれいな学校でした。まだ、建てて一年だということです。木の香りが漂い、すばらしい学校でした。高専の説明をしたあと、中学の様子を聞きましたが、卒業後はほとんど下宿か寮生活だそうです。次の目的地である東白川中学へのルートを地図を見ながら先生に確認しました。今きた国道をそのまま道なりに”峠!”をとおって山を越えればいいとのこと。外に出て、あの山の向こうにあるのかと思わずため息をつく。電話で面会を予約してあるので待たせるわけにはいかない。峠に向かう道は険しくディーゼルエンジンの音もおおきくなってきた。この車でもつのだろうか。携帯電話も持ってないし、途中で故障したら、どうしょうもないな、などと不安に思いながらようやく東白川中学にたどり着きました。岐阜高専の機械工学科の5年生に在学している学生の母親が、その中学につとめており挨拶をうけた。夏休みには別の生徒が岐阜に見学にくる。訪問した3校ともこれまで本校受験の実績があり、こちらも礼を尽くしてお願いする。この中学も新しく、築後3年だそうである。次の予定地の黒川中までのルートを先生に地図をみながらおしえてもらう。やはり、私が最初予定していた南北橋をわたって峠を越えるルートが近いらしい。工事もやってないから、大丈夫でしょうという返事。しかし、地図上では、今度は国道ではなく、県道でもない、全くの無印の道である。あの山を越えるのかと思うとまたしても、ため息ばかり。南北橋を探して道を行くが、橋はあるがなかなかみあたらない。道路標識を期待していたが、ありそうにもない。やっとそれらしい橋を見つけ、確かに南北橋とある。しかし、その橋の向こうには今までとは比較にならないはるかに細い道があるのみであった。舗装とはなばかりの道である。道路には、何とか林道の標識が立っていた。林道で峠を越えるのか。山の麓に立つとこれまでとは比較にならない険しい山がそびえ立っていた。急勾配の山道をエンジンとともに、私も悲鳴をあげながら登っていった。これまで、スキーなどで急勾配の道は何度も登ったが、この細さで、この勾配は初めてであった。峠を越えたときにはこちらも疲れ切っていた。やっとの思いで黒川中学へたどり着いた。面会した先生は部活指導の合間をぬって話を聞いていただいた。以前にも岐阜高専に生徒を送ってくれたことがあり、高専をよく理解していただけている先生であった。黒川中で今日の予定も最後であったので少し長話をさせてもらった。面会いただいた先生方は皆さん、近くの教員住宅にお住まいであるとのこと。なかなか、先生方も大変だ。黒川中をあとにして41号線を岐阜に向かって走る。家についたときには走行距離は200kmを越していた。なんとか一人でも岐阜高専を受験していただければ私の今回の中学校訪問の初期の目的も達せられたというものだが。しかし、こんな旅程は年齢的には私までがぎりぎりで、それ以上の方にはこの山道の運転は大変だと思う。

7月22日 「中学校訪問」
 夏休みの宿題の一つである中学校訪問に明日行って来ます。佐見、東白川、黒川の三中学校です。飛田金山からすこしもどり、中津川の方へ行く道です。地図上では三っつの中学は近いのですが、それぞれに峠があり、相当な山道のようです。何でいつも私は遠いところばかり何だろう。生きて帰ってこれるかな。
 ロボ研の様子を見に行けないが、予定では試作機が7月中にできるというから楽しみにしていよう。
 ところで文芸評論家の江藤淳氏が自殺しましたね。前に日記で(裏だったっけ?)奥さんに先に亡くなられると夫の平均寿命は10年短くなり、その死因には自殺が多いという統計結果について書きましたが、江藤氏はその典型的なパターンのようですね。合掌。

7月21日 「活動開始」
 今年の夏休みを暗示するような忙しい一日であった。厚生補導研究会が四時まであり、そのあとロボ研の様子を見て、設計実習の指導をした。ロボ研は古田君がなかなかしっかりリードしている。設計実習は伊藤君のアクティブフィルターはなんとかなりそうだ。昨日までに論文を一つ書き終えたし、まずは充実した出だしです。

7月16日 「設計実習」
 設計実習が本格化してきた。基礎実験室や創造工房で他の研究室もやり始めており、4年生全体で何かやろうという雰囲気になっている。学生たちといろんな話ができる絶好の機会である。
やっぱり、これはいい制度だから、もっと時間を増やしてより実践的な技術を身につけさせた方がいいような気がする。卒業研究は6時間と決められているが、設計実習は電気独自で決めることができるので思いきって8時間ぐらいにするといいかもしれない。

7月15日 「いつか来た道」
 移動は来週の月曜日の昼からと言う。補講があるという。木曜の昼からでもできるのに。昨年の地区大会前日、徹夜で作業をしているとき、あと二日あればと思ったんではないだろうか。地区大会で惨敗したとき、あと二日あれば勝てたのにと誰もが思ったのではないだろうか。今年も同じことを繰り返すんだろうか。あと二日が、今目の前に転がっているのにそれを取ろうとしないのだろうか。同じことをやっていては同じ結果しか生まれないことを、昨年も一昨年もロボ研は経験したのではないだろうか。昨年は7月15日に引っ越している。しかし、今年の課題は従来より一ヶ月早く発表されている。他高専はもう既にスタートしている。
 昨年と同じことをしていたのでは、昨年と同じ結果しか生まれない。それでいいというのなら別だが、私はそんなことなら手を引きたい。
 と、これだけ書いておけば賢明なロボ研の諸君はがんばってくれるでしょう。

7月14日 「大移動」
 さあ、大移動とおもったらまたしても突然の雨。前途多難です。

以下は夢日記です。読み飛ばして下さい。

いつの日か全国各地の中学生が岐阜高専を受験することを夢見て


ロボコン’98の日記を完結し、新たに、兎年の稲葉の白兎が昼寝の最中にどんな夢を見ているかを思いつくままに書きます。在校生、卒業生、全国の高専関係者からの応援(おしかり?)のメッセージをお待ちしております。例によって私物化したり、思わぬ情報を漏らしてしまったりしたら、関係の皆さんごめんなさい。昼寝の間に地道な亀さんにぬかれるんでしょうね。


長くなりましたので4月27日以前は別のファイルに移動しました。
例の所へはどちらのページからでもジャンプ可能です


7月13日 「活動開始」
 いよいよ明日で授業も終わり、ロボ研も移動を始める。本格的な活動が始まるのを機会に、この日記も明日から改名するつもりです。

7月12日 「電気設計実習」
 学生がアクティブフィルタを試作して実験しようとしていたが、「・・・君、きっとそれは火を噴くよ」と冗談気味にいったら、火は噴かないまでも変なにおいとともに煙がでた。基礎実験室でよく鼻にする?例の臭いだ。案の定オペアンプのバイアスを間違えている。チェックしておけばよかったと思うが、彼もこれに懲りて勉強になるだろうし、そう思えば100円ぐらいの投資は無駄ではなかろう。またおなじことをやったら?・・・とおどかしてありますが、それはいいすぎだとか、不謹慎な言動があったと騒がれるんですかね。私は・・・君とはそれくらいのことをいえる仲だと思っているし、彼もわかってくれているんだけど、何も知らない人がこれを読むととんでもない先生だということになっちゃうんだ。

基礎実験でやってはいるのだが、やっぱり設計実習で実際にやってみると思い違いをしていることを発見する。これで、電子回路が好きになってくれればいいのだが。

7月 9日 「請求書」
 今年はロボ研と業者への注文の間に立っているので、物品の引き渡しや請求書の面倒を見ている。場合によっては立て替え払いをしている。モータは結構な値段で既に三万円を超えているんではないだろうか。来週からは本格的に活動に入るようだ。
 マシーン名をブンブン丸から大和大砲(ヤマトキャノン)に変更したのでNHKに連絡した。機構的には大砲というよりもブンブン丸の方があっているような気はするが。

卒業生の堀君と村橋君が来てくれた。ロボ研の話やら大学の話やらで、7時頃まで引き留めてしまった。どんな学生を世の中に送り出したかということは我々教育者にとって大きな誇りになる。この二人も含めて岐阜高専の電気工学科の卒業生が世界に誇れる逸材になってくれることを期待している。ある意味では自分の子供よりもかわいいし楽しみもある。自分の子供たちがうまくいかないことの反動かもしれないけど。

  7月 8日 「雑談」
 昔から授業中によく雑談をしたものだが(もちろん気分転換のため?)最近はどうも同じ話をしても笑わなくなってしまった。年齢差がでてきたのか、ネタが古くなったのか。同じ話をすると拙いので教官手帳にはきちんと、どの学年には何の話をしたのかは書いてあります。今週は3年生で鉄塔の話をしたが、久しぶりに受けた。問題はいつ九蓮宝燈の話をするかだ。あの話はながいからなー。

7月 7日 「夏休み」2
 1988年度の年間行事予定では7月7日で授業が終了していた。ここ数年高専大会が2週間に別れて実施されているので、後半の大会にあわせて授業を実施している。おかげで壮行会と校長訓話が別々の日になり、学生も二度集まることになる。他の高専はどうしているんだろう。思いきって、今日で終わりにしてあとは高専大会の練習に当ててもいいような気がするが、喜ぶのは何もやらない学生と一部の先生だけか。その中に私も入っているんだけど。電気設計実習や卒研などの創造的実践技術を磨く場にした方がいいと思うんだけど。

7月 6日 「工場見学」
 11月に研修旅行で九州へ出かけるが、見学先の工場がなかなか決まらない。不景気とみえて、県外には見せてないとか、就職実績のあるところだけに見せているといって断られる。何という近視眼的な考えなんだろう。確かに、何の利益ももたらしてくれそうにない岐阜からの学生にサービスしても仕方がないという考えなんだろうが、少なくとも、国際的に通用する製品を作り出そうとしている会社がやることではないと思う。岐阜高専の学生や教官は味方にしても何の役にも立たないが、敵にまわすととても怖ろしいということを知らないとみえる(冗談)。
 やっぱり業績の悪い会社はそれなりの理由があるとおもった。もう絶対にあの会社のコンピュータは買わない。電気製品も買わない。学生にもこの仕打ちをしっかりと教えよう。快く引き受けてくれた会社はさすがである。私は昔から三菱が好きだったが、ますます、好きになった。

7月 5日 「サッカー漬け」
 週末はサッカー観戦にはまってしまった。金曜日の「シドニー五輪アジア一次予選 日本−香港」に始まって、土曜日は「コパ・アメリカ 日本−パラグアイ」、日曜日は「五輪予選 日本−フィリピン」。その間に他の試合も衛星放送で観戦した。おまけに、日曜の昼間は「少年サッカー 芥見−長良東、芥見−藍川」を見るために高富まででかけた。
 五輪の中心である小野伸司選手が悪質なタックルを浴び、靱帯損傷の疑いがあるという。グランパスの小倉君を思い出してしまう。フィリピンの選手もそこまでやらなくてもいいのじゃないかと思うんだけど。

7月 1日 「電気磁気学」
 初めて教え始めた電気磁気学だが、本当に奥が深い。電気回路はいくら深く教えてもしれているが、電気磁気学は始めから奥が深い。既にガウスの法則を終えたが、本当はもっと深いところまで教える必要があるかもしれない。ベクトル解析は始めは教えないつもりだが、最初からブルドーザでならすみたいに草一本残さず教えていたのではたぶん理解不能だろう。やっぱり基本的なことをざーっと教えていった方がいいと思われる。電気回路では毎週小テストをやっていたが、電気磁気学では演習だけにしている。やっぱりどこかで何回もテストしなくちゃいけないかもしれない。かといって、ペースが遅いのも問題だし。やっぱり、宿題をどんどん出そう。そうだ。久しぶりに夏休みの宿題をだそう。
6月30日 「Jump to the Future」16
 ロボ研の学生がモータの注文を依頼してきた。さすがに彼らもよくわかっている。モータが一番納入に時間がかかるんです。在庫のモータはいいんですが受注生産のものになると1ヶ月半は見ておかないとあぶない。日本サーボの製品を愛用しているのですが、卒業生の方でもっといいところ(性能、価格)をしている方はご連絡下さい。また、余っているようなモータ(ギアつきがいいな)があれば・・・ください。謝礼は出ませんが、日記上で会社名を掲示して広告がわりということで・・・かえって迷惑かな。
 今年は9月12日の中学生による高専見学会にも電気工学科3年製作のロボットとともにデモンストレーションしてもらうから、無様なことはできない。高専山脈をジャンプして、着地を見事に決めてもらわないと・・・。

6月29日 「大移動」2
 せっかく、お願いして教室を空けてもらったのに、移動はしばらくしないらしい。この分では直接ビデオルームに移動するつもりでいるのかな。また、去年の二の舞になるような気がする。今年は夏休みにはいるのが遅いから、それだけに早く取りかからないとだめなんだが。

6月25日 「大移動」
 改組が大詰めの段階にきたり、カリキュラム検討やら、学会の予稿やらでとても忙しい。電気磁気学を新しく担当したのでその授業準備に結構時間を取られるのが痛い。いったい誰だ。私に今頃になって電気磁気学をやらせるのは。
 今日はロボ研の引っ越し。ミニロボコンも終わりいよいよ、本番が始まります。最初が肝心だから、一発ガツーンといかなくっちゃ。なんてね。

と思っていたら雨で月曜日に延期になりました。
 シンガーソングライターの村下孝蔵氏が急死しましたね。彼の「初恋」は本当にいい歌でした。同年代であるので、他人事ではありません。脳内出血ということだが、2週間ぐらい前に前兆があったらしい。私もここにきて急に忙しくなり、また、人に恨まれる立場にたつことが多く、のろい殺されるんじゃないかと思ってます。誰にでもいい顔をしていたのでは話が進まないから、憎まれ役を買うしかないんですけどね。中堅サラリーマンの悲哀がよくわかります。

6月23日 「夏休み」
 いろんな仕事がいっぱい入ってきて昨年より遥かに忙しい夏休みになりそうだ。これで、妻に倒れられたら完璧にアウト。そうなったら今度こそ、先生方に頭を下げて代理をお願いしなくちゃならない。人に仕事を頼むのがとても上手な先生が一人いるので、ぜひ、そのノウハウを教えてもらなくっちゃ。
 最終的には人格だよといわれそう。

6月22日 「サラウンドシステム」
 購入したスピーカをならしてみたが、やっぱり裸ではラジカセの方がまだましな音がする。箱作りに精を出すことになるが、これがまた奥が深い。岐阜高専の電気工学科の弱点は音響工学にある。学問的に教えられていない。新しいカリキュラムには是非いれるつもりだ。誰が教えるんでしょうかね。

6月21日 「サラウンドシステム」
 注文していたスピーカ等がそろい始めました。3ウェイのスピーカが2本と2ウェイが8本。これで、サラウンドシステムを作るのですがどうなることでしょうか。「駆けめぐる音響」てなタイトルで中学生に披露したいんですが。音響展示館みたいにできるといいですね。

6月18日 「日本技術者教育認定制度」
 日本工学教育協会の「日本技術者教育認定制度(案)」を読んだ。国際的に通用する技術者であることを証明するものであるが、これは工学部を有する大学に大きな影響を与える。各大学の独自性などからも、いよいよ金融界だけでなく、教育界も護送船団方式から自由化の時代になってきた。教育の自由化。なるほど、日本の教育はもう、限界にきているのかもしれない。やはり、これも団塊の世代がくぐり抜けてきた受験戦争やその後の大学でのリバウンド、大学教育の実態を経験して、これでは国が滅びると感じたのだろう。独立法人化を機会にして21世紀には大きく日本の教育も変化を遂げるのではないだろうか。およそ、日本という国は保守的でなかなか大きく変わることを嫌うが、変わるときには、突然ガラッと変わってしまうのは歴史が証明している。鎖国、明治維新、第二次世界大戦、国債、農地改革、等々。
 私なんかは生き残れないかもしれない。

8月17日 「独立法人化」2
 昨日も書いたが、各試験研究所では具体的な組織作りがもう始まっている。5年を単位として目標設定を行い、その達成度をきちんと評価することになる。本校の場合の5年単位の目標というのは何でしょうか。ちょうど、5年で学生は卒業するわけであるから、学生の学年次に分けて考えてみるといいかもしれない。教育と研究の目標を考えなければならないが、研究の方は5年間で論文幾つ以上とか、お金をどれだけとってきたかとか、いろいろな目標とその達成度の評価方法が設定しやすい。教育に関してはどんな目標になるのでしょうか。創造力をもった実践的技術者を育成する、というのは漠然としていて達成度の評価方法も難しい。入学人数にたいする卒業人数を何%以上にするというのは評価方法としては簡単だが、安易に単位を出すことにつながりかねない。最近注目されている技術者認定制度は一つの目安かもしれない。外国留学で使われるTOEFFELあるいはSATなどの試験により客観的に全国の大学生や高専生の能力を評価する制度をつくりことは有効かもしれない。そういえばアメリカでは全米大学ランキングなるものが存在してますからね。だけど、日本でこれをやると受験戦争をエスカレートすることになるという。思い切って、大学高専を含めて全部で学科別ランキングあるいは研究室ランキングをつくったらどうでしょうか。私の部屋なんか最低ランクだったりして。そうすれば、大学の名前ではなく、個々の学科あるいは、個々の研究室をめざして受験生は選択するのではないでしょうか。そんなことするわけありませんね。学生が名大と東大とどちらにも合格できる学力があるとすれば、名大のこの研究室に行きたいからあへて名大を受けるという東京在住の学生はおそらく皆無でしょう。教官でも名大と東大と同時に教授として誘われれば、何かの事情がないかぎり東大の教授を選ぶでしょうから。
 しかし、独立法人化し、各大学や高専が特色を出し始めれば100年もすれば変わっていくかもしれない。高専の中では、岐阜高専の電気工学科がダントツの評価を受けたりしたら嬉しいですね。何か、今でもそんな材料がないかな。学科別になにか客観的に全国高専を評価する方法がないですかね。
 余分なことをするなとまた怒られそう。

6月16日 「独立法人化」
 昨夜の新聞にも載っていたが、国の試験研究機関が近いうちに独立法人化される。もう既に体制を敷き始めている。大学や高専の独立法人化の問題もかなり噂にのぼっている。何となく今までの制度が変わってしまうと、心配する向きもあるだろうが、やみくもに反対するのもどうかと思う。少なくとも社会的な要求があることは事実であるし、私たちも安閑としている身分ではないはずである。私たち以上の世代が現在の日本を創ってきたのであるから、当然、その責任を将来にも負い、これからの日本の行く末を考えなければならない。独立法人化により中央の影響を受けることなく独自性を発揮して生き残る道を模索するならば、私たちの世代が責任をもってこれからの岐阜高専の独自性を考えなければならない。少なくとも、今までの高専のままでよいという保守的な考えは早く捨て、独立法人化に早めに対応した方がいいのではないか。

6月15日 「井出賞」
 私事で恐縮だが、既に3日ほど前の新聞紙上に掲載されたのでご存じの方もいるかもしれないが、私の実兄が「井出賞」をいただいた。これはその筋では結構有名な賞である。今や岐阜県の洋画家界では誰一人知らぬことはない第一人者といえるだろう。兄が美術を志したのはかなり遅い。高校2年の冬に、美術大学の進学を希望し、父に反対されていたのを思い出す。結局、父も了承し、それどころか、受験のために絵の先生を探してきた。そこで初めて兄は美術を本格的に習うことになる。デッサンから始めるわけだが、コンテは食パンで消すので、異様にパンくずが落ちていたのを思い出す。
 兄のことを知っている人にはよく、「あなたも絵の才能があるでしょう」といわれます。どうでしょうかね。中学校1年生の1学期の美術の通知表の評価は3でした。ちょっとショックでした。2学期になって、美術の先生が僕が描いているときにそばにやってきて、「君の兄さんは徹君だってね」といって、しげしげと私の絵を見ていました。2学期の評価は4にあがり、3学期は5になっていました。急にうまくなったのかな。それとも、私の絵の良さがやっとわかっていただけたのかな。その中学を卒業するまで、ずっと5を維持しました。
 高校でも美術をとりましたが、ひどい点数でした。美術の先生に兄の名前をいっても通用しませんでした。何しろ、兄とは高校が違ってましたから。

 電気のホームページの表紙が改訂されました。一度ご覧下さい。
 もうとっくにご存じでしたかね。

 裏日記の内容の一部を趣味のコーナにまとめました。ご笑覧下さい。これも、ご存じでしたか。

6月14日 「忘却」
 私は物覚えがいいという自負があったが、このところ、すっかり自信をなくしている。忘れることが多くなった。しかもとても重大なことを。しっかりしているという虚構をこれまでに構築してきたので、なんとか、その貯金でごまかしているが、それも使い切り、どうやら、あいつはぼけているぞと思われ始めてしまった。人間は脳の1/3程度しか使っていないと言われているが、本当でしょうかね。どうも、私の脳のメモリー領域はもう飽和状態に達しており、何かを忘れないと新たにメモリー出来ないようだ。それどころか、リフレッシュされていない箇所はどんどん記憶がなくなっていくようだ。
 昨日のテレビでいい話があった。水泳選手のピークが18歳までという常識を覆して大学生や社会人が日本新記録を連発しているという。限界を自らが思いこまないようにすることで、さらによい記録を出すことができるようになったという。
 確かに、もう年だからとか、俺はやっぱりこれくらいまでの才能だとか、自らの限界を思いこんでいては引退するしかないでしょうね。私も、ひょっとしたらもう少しやれるかもしれない。何をやれるかって?それが未だわからない。

6月11日 「節税商品」
 最近、ほとんど毎日のように節税のためのマンション購入を勧誘する電話がかかってくる。用があって外線電話を待っているときに、外線電話がなって受話器をとると、たいていがこの種の勧誘。税金をごまかすようなことをせずに、きちんと払え!といって電話を切る。この2週間あたり特に激しくなってきた。どこかで住所録が漏れているに違いない。切ったとたんに今度は隣の先生の部屋で電話が鳴っている。

6月10日 「平均寿命」
 数日前に面白い記事をインターネット上で見た。総理府かなんかの統計データの発表で信頼できるものであると思われるが、40歳以上の夫婦のその後の余命が調べられていた。若年死を除いている点で平均寿命とは違うが、この方が我々には興味がある。面白いのは奥さんに先立たれた場合の寿命が68歳であるのに対して、奥さんに看取られた場合には78歳まで生きている点である。当然女性にとっては、ご主人に早く死んでもらった方が長くいきることが出来るということになりますかね。
 それにしても、十年も違うとは思わなかった。確かに、奥さんが亡くなるとあとを追うように、ご主人が亡くなるというのはよくありますが、ご主人がなくなっても奥さんは結構長生きしている。女性の平均寿命がながいからとばかり思っていましたが、男性の平均寿命にとっては奥さんの有無が大きく影響を与えているわけです。確かに、今までまかせっぱりにしてきた、炊事洗濯などの家事をその年になって改めて始めるわけだし、男親の方には子供はあまりよりつかなくなるし。奥さんに先立たれた男性の死因で目立つのは、自殺と肝硬変だそうです。がっくりきて生きていく張り合いがなくなったり、それを紛らわすために酒におぼれて肝臓が悪くなるんでしょうね。
 !ということは、奥さんは若い方がいいということか?一度夫婦の年齢差に見る平均寿命の統計を知りたいものだ。そういえば、最近の芸能界の離婚なんかを見ていても、女性の方はたくましく生きていこうとしているのに対して、男性の方は未練たっぷりだったり、しょんぼりしているケースや、慰謝料や養育費のためにせっせと働いているような印象が多いが。うーん。そういえば、結構電気の先生方にも恐妻家が多いような気がします。その代表はやっぱり・・・私かな。

6月9日 「試験監督」
 はぶ日記を見ていて思わず笑ってしまったが、試験監督中にトイレに行きたくなったらどうするか。我々教官には隠れた永遠の大問題ですね。自分の科目ならまだしも、ほかの先生のテストの監督だとどうすればいいか、難しい。昔、私もお腹が痛いときがあって、そのときは通りかかった先生に頼もうと思ってましたが、人里離れた教室だとどうしようもないですね。でも、今は携帯電話があるから、学科事務室にでも電話すれば何とかなるんじゃないでしょうか。携帯を持ってない人は・・・、学生にかけてもらう。今日の話は表ではまずかったかな。

6月8日 「授業評価」
 数年前から、頼まれて岐阜大学の非常勤講師に出かけているが、昨年度から学生によるアンケートと称して、授業評価が行われるようになった。昨年度は学期の終わりに実施されていたが、今年度は残りの期間に役に立たせるために、6月という中間の時点で導入された。昨年度は急に決まり、学期の終わりにアンケート用紙を初めて渡され、こんなことならもっとまじめにやっておくんだったと思ったが、アンケートの結果は割とよかった。授業内容や話し方、板書の見やすさ!、授業に対する熱意など幾つかの項目があった。板書も私としては意外と丁寧に書いており納得していたので、満足な評価だったと思っている。今年度も板書に気をつけて何とかわかりやすい字を書いています。信じられないでしょうね。得意の漫談も入れているんですが、くすくす笑う程度で受けなくなってしまいました。どうしても授業に関連のある話に限定されるから仕方がないんですけど。
 岐阜高専も早く実施すべきであると思います。研究活動の概要については、大学よりもかなり前から公開しているんだから、学生による授業評価も早々に実施して、公開すべきではないかと思いますが、反対される方もいるんでしょうかね。賛成の方と反対の方で公開討論というのはどうでしょうかね。
 しかし、実施されたらもう麻雀の話や、スキーの話はできないなー。感電の話止まりかな。
 柵状陰影は専攻科の2年生と本科の4年生に(最近の医用電子工学ということで強引に関連づけて)話をした。これもだめなんだろうな。

6月7日 「日曜日」
 三男がサッカーの試合があるので見に来てくれと言われ、朝から高富まで出かけた。畑の真ん中に新しい高富町役場があり、その南にグランドがあった。役場もグランドもすばらしいものであった。高富は税収がいいのだろうか。
 子供にはもったいないような芝生のグランドであった。第一試合は地元の高富小学校であった。なかなか小学校のサッカーも熱いですね。特に地元の声援はすごい。「・・・、もっと前だ!!」「バカヤロー、ちゃんと蹴れ!!」コーチの怒号がとびかってました。あっちこっちにパラソルが咲き、みんな家族で弁当持ちで応援にきています。「・・・、走れ!撃て!惜しい!もどれー!ワー!キャアー!!審判、なにみてんの!オフサイド!」いやはや、すさまじい母親たちがいました。
 三男のフリーキックが直接はいり、1点を先制。とても拍手できるようなムードではありません。さらに、三男のアシストから2点目。うーん。ちょっと、余裕を持ちすぎてる。しかし、見に来てくれと言うだけのことはあるなと感心していました。「抜かせるな!ひっぱれー!倒せ!」いやはや何ともすごい闘いでした。結局、3対1で勝った。第2試合は先制するも長良東小に逆転負け。第3試合は伊自良小が相手だったが、21対0の大差の勝利だった。小学校のキーパーではゴールのバーまで届かないから、キーパーの頭さえ越せば点は入ってしまう。
 結局、朝9時から家を出かけ、午後5時頃に家に帰ってきた。

 学生の保護者が亡くなり、その通夜にでるためにすぐに喪服に着替え、家にもどってきたのが9時ごろ。旅立つ人を見送るのは辛いもの。本人でしかわからない悲しみには、慰めようもない。ただ、ただ、彼が立ち直ってくれることを待っていることしか、私にはできない。
合掌 

6月4日 「Jump to the Future」15
 製作場所も確保し、いよいよ始まる。今年はなんとしてでも夏休み中に完成してもらう。つよーい決意でいる。
 どんなロボットがでてくるかわからないが、今回は操作する方も、審判も、スタッフも、かなりスリリングな大会になるでしょうね。特に、スタッフは審判の指示で接地禁止ゾーンにふれたマシーンや箱を取り除かなければならないから大変だ。何しろ、重さ25kgwもある金属の固まりがいつ跳んでくるかもしれないんだから。操作している方もヘリコプターのロータがいつおれて跳んでくるかわからないし、ステージの近くの観客も何が跳んでくるかわからないですね。せめて、こちらが加害者にならないように気をつけなければ。ロボット製作過程の試運転でも気をつけていないと取り返しのつかないことになる。
 いつもは、弁当を食べながら日記を書くのですが、今日はうっかり持ってくるのを忘れてしまった。うちのカミサン怒ってるだろうな。償いのために、昼抜きにしようか。ダイエットにもなるし。
 ?日記の内容を一部趣味のページにまとめました。

6月3日 「Jump to the Future」14
 昨日は高専のホームページ閲覧が出来なくなり、せっかく日記を書いても更新されなかった。
 校内選考により、ロボ研と電気工学科三年のロボットが選ばれた。電気工学科四年のロボットが選ばれなかったのは担任としても残念である。気持ちを切り替えて新たな目標に向かってほしい。

6月2日 「審判」
 サッカー日本代表がコパ・アメリカ(南米選手権)に招待されている。監督のトルシエ氏のもっかの最大の悩みは「アジアの日本が南米王者になってしまってもいいものかどうか」ということだそうだ。ブラジルやアルゼンチンを撃破して優勝したら、1999年7月のノストラダムスの大予言にも勝る画期的な事件であり、南米の人たちにとっては地球の終わりよりももっとショックでしょうね。
 話は変わりますが、昨日の中日ー巨人戦では無死満塁の好機に微妙な判定でダブルプレーになり、中日が負けました。あのシーンはあとでビデオで見ても微妙な判定でした。FIFA主催の国際試合では必ず審判名も入れてホームページに掲載しています。野球も、新聞に各試合のデータを載せていますが、審判名もしっかり入れた方がいいと思います。審判の権威と責任の明確化のために。
 ロボコンの審判も大変ですね。三年前の幻の地区大会優勝を思い出します。あれを知っている学生も、もう四年生です。昨年も、ある高専が電源ケーブルでロボットを物理的に操作していて、会場からブーイングがでていました。本来なら反則で減点なのですが、見逃されて勝ち上がってしまいました。私もアナウンサーの近くで「反則!反則!」と言っていましたが、そのチームの応援団がすぐ近くにいたことや、テレビがまわっていることもあり、若干押さえ気味でした。本来、相手チームの選手しか抗議する権利がないのでどうしようもないですけどね。

6月1日 「Jump to the Future」13
 ありゃりゃ。指導教官の印を取りに来なかったが、誰かほかの人に頼んだのかな。他の人がやってくれれば楽でいいけど。

5月31日 「Jump to the Future」12
 校内申し込みの締め切り日。製作場所の確保等いろいろなことがこれから待っている。今年は夏休みにはいるのが一週間ほど遅いので、昨年のように夏休みに入ってから作業場所を確保するのでは遅い。かといって空いていそうな部屋はないし。

5月28日 「Jump to the Future」11
 マシンの定義について当初は「マシンとは、箱を最低一回移動させることが出来る機構を持つものを指す。」とされていました。その後、FAQ2において「機構」とは、「箱を最低一回移動させる」ための「動作」を自らが行いうるものを指します、とされた。
 これは、箱の移動が可能な機構があっても、電源あるいは制御系がなくなって動作を自らできないものはマシンではないということなんでしょうね。日本語はなかなか難しいから、解釈も大変ですけど、ルールを作る方がもっと大変でしょうね。ルールをもっと簡単にして、前の3回のようにかなり自由にもの作りが出来れば、もっと独創的でおもしろいアイディアがでてくるでしょうにね。

5月27日 「Jump to the Future」10
 NHKには質問が殺到しているようだ。ルールにあるマシン及びその分離物という表現のおよびという箇所が重要な意味を持っている。ほかの高専からの質問の中の誤解には、走行ゾーンや助走ゾーンに残っているのをマシンと表現していることから誤解が生じているようだ。跳んでいったのがマシンであれば、残っているものはマシンであってはならない。
 校内審査をされる方もルール解釈が大変でしょうね。

5月26日 「Jump to the Future」9
 校内審査締め切りまであと5日であるが、なかなかこれというアイディアがでてこないようだ。幾つかの案はでているようなのだが、実際に物理的に可能かと考えると疑問符が三つも四つもつく。
 今年のテーマは創造性よりも技術力を問われているような気がする。NHKも高専の技術力を買いかぶりすぎているのではないかと思うが、そんなことをいうと学生や他高専から袋叩きにあいそうだ。実際に全国にはやはりすばらしいロボットがでてくるのだろう。
 ヘリコプター式は最もいいのだろうが、浮き上がることだけで夏休みが終わるような気もするし。卒業生の方で何かいいアドバイスがないですかね。本当に困りました。

5月25日 「Jump to the Future」8
 電気工学科の3年生にロボコンの話をしたが、やはり、詳しいことがよくわかってないようだ。例年だと、必ず各クラス用にルールブックと図面が配布されるのに今年はどうしてこないのだろう。ロボ研と2,3のクラスのみが知っているというのは、公募にならないし、問題なのではないかな。どうして、今年はこんなことになってしまったのだろう。情報が伝わっているロボ研が白い眼で見られて困るんですけどね。フェアに情報公開してやってほしい。
 電気工学科3年も、やる気のある学生がいるみたいだし、今からでも遅くないから応募するように奨励した。事情をよく話し、真摯な態度で熱意をもって頼めば、冨田先生や、羽渕先生、がきっと引き受けてくれるといっておいた。ほかの高専ではたくさんの応募があるそうだから、是非、応募してほしい。

5月24日 「Jump to the Future」7
 いよいよあと一週間でまとめることになる。ほかのグループはどこが出してくるのだろう。今度のルールではあまり奇抜なものは出にくいと思うが。ロボコン公式ホームページにルールや会場の図面が載っているので、興味のある方はご覧下さい。ヘリコプターでやってくる高専もあるんでしょうね。難しいけど、出来たら最強でしょう。
 本当は、一年生からロボコンに参加を希望する学生がでるといいんだけど、今の体制では指導教官の問題などでなかなかむつかしい。今年は特に、これまでと違って学生に広くルールなどが公開されているようには思えない。いつもの年ほど情報公開されておらず、特定の学科だけになってしまっているのは問題が多い気がする。

5月21日 「卒研室」
 どうも今年の卒研生はものをおきっぱなしにしている。アルコールの瓶は片づけない。卒論やカタログは見たまんまで机の上にほかってある。大事な資料までそのまま。光学部品を平気で落とす。ひどいのはレンズをむき出しのまま机の上に置いてあったことだ。レンズの一番重要な中心部分をベニヤ板に接触させている。ゴミはちっとも捨てに行かない。コンビニで買った弁当の古いのが残っているので部屋ににおいが残っている。まー、人のことを言えた義理ではないが、来月始めの報告会では地獄を見せてあげよう。私の血液型がAB型であることを思い知ることになるだろう。チャンチャン

5月20日 「Jump to the Future」6
 ルールブックには走行ゾーンにマシンが接地した状態では着地・得点ゾーンに上空も含めて進入禁止とあったので、助走ゾーンに接地している場合はいいのではないかと考えていたが、NHKからルール追加で助走ゾーンも同じ扱いになった。手段はかなり限られてしまった。
 これは、本当に本番では相手の動くのを待って、じっとしているのが一番いいかもしれない。相手の減点待ち、あるいは電力量で勝負した方が無難だ。相手が山を越えたときだけこちらはジャンプに挑戦する。だって、下手にジャンプして失敗して減点されたり、壊れたらどうしょうもないものね。相手が強ければともかく、自分から動く必要がない。将棋でいうところの手待ち作戦。だけど、これでずっと勝ち上がっても優勝できなかったら、全国は絶対に無理だね。一度だけ能力を披露して、あとは待つ。でも観衆の目もあるから、助走ゾーンまでは走っていってそこでためらって引き返す。これを3分間繰り返す。ブーイングがおこるでしょうね。何とも寂しい話になってしまった。それくらい難しい。

5月19日 「Jump to the Future」5
 ロボコンの校内審査の日程が発表された。5月31日校内締め切り、6月2日校内審査だ。ロボ研以外にはどれくらい提案してくるんだろう。そういえば他の高専では、テーマを出す人と、それを作る人が必ずしも一致していないところもあるという。岐阜でも昔、そんなケースがあったような気がする。案外、考えるだけなら自由に出来るから、いいアイディアがあるかもしれない。ロボ研では作る責任があるから、アイディアが出た時点でそれは実際にはどうもという具合でたちきえになっていく。それにしても、今回はむつかしい。完成すれば見栄えのする、本当にロボットらしいロボットかもしれない。昔のものはどちらかというと、クレーン車等のイメージがあり、工作機械という面もありましたからね。

5月18日 「ハムスター」
 はぶ日記によれば、羽渕さんちの茶太郎君が亡くなったとか。生き物の死というのはつらいですね。私の生家も昔は犬や猫を飼っていましたが、やはり別れは辛いものでした。そんなこともあり、子供たちがどんなに頼んでもこれまで生き物を飼うことはしませんでした。しかし、最近になって、三男と長女の懇願に負けて、私の家もハムスターを飼うことになりました。名前は「ぺー子」といいます。私はハムスターというものをそれまで余りよく知らず、頭も悪いのではないかと思っていましたが、しっかりと記憶力はあるようです。子供たちが駕籠に近ずくと喜んで巣から出てきて、必死に檻にしがみついています。
 私が近ずくとあわてて巣の中に逃げ込んで震えているんだけど、どうなっているんだろう。そんなに悪いことをした覚えはないが。

5月17日 「井上陽水」
 日曜日の午後に井上陽水の特番をやってましたね。1970年代いわゆる安保闘争あとの時代の音楽界のヒーロであり、彼の「氷の世界」はレコードがすり切れるくらい聞きました。私の大学時代であり、どんな内容になるか興味深かったのですが、彼のメッセージや彼の人生観ばかりにスポットが当たってしまって、私には少し物足りませんでした。彼の詩は確かに独特のものがありますが、詩という点ではもっとすばらしい詩を私は幾つか知っていました。むしろ、彼の作曲や彼の声、音楽観といったものに惹かれている人もかなりいるのではないかと思います。彼のレコードを聴いたり、レコードコピーを手に入れてギターで引いてみたりはしますが、そこから彼のメッセージを読みとろうとは思いません。
あの当時は学生運動に対する一種の厭世観があり、あまり強い主張のはいった歌ではなく、また、ありきたりの恋愛歌ではない、そんなところが受け入れられたのではないでしょうか。それは、難しい抽象画ではなく、誰にでもわかる風景画ではあるけれども、写真ではない独特のタッチ(音楽)、独特のモチーフ(タイトル、詩)そして独特の色合い(声)を大いに愉しんだのではないでしょうか。彼自身にあまりメッセージを期待するのはそれこそ足払いされるような気がします。

5月14日 「Jump to the Future」4
 とりあえず得点を取るなら、幾つかの方法で可能ではあるかもしれないが、テーマのねらいのように、21世紀までに横たわる大きな障害物を華麗に飛び越えないと全国にはいけないと思う。機械系の専攻科の学生たちは一様に「無理です」といっていたが。

5月13日 「Jump to the Future」3
 詳細な図面がカラー刷りで届きました。いやはや、予想外でした。21世紀国に達するには幅3m高さ0.7mの大山脈を触れることなく越えなければならず、しかも大きな箱を抱えて・・・。やっぱり、ヘリコプターを買うしかないかな。電気系の学科は今回はむつかしいんではないだろうか。
 今回は芸術点はなく、得点、反則が同点の場合は電池の電力量が少ない方が勝ちあがれることになった。1回戦ぐらいで、相手が得点できそうでなければ、単4の乾電池で動くちっちゃいメカを用意しておいて、始めから零点引き分けねらいで勝ち上がるのもいいかもしれない。下手にジャンプすると壊れるかもしれないから、エースは最後に登場させることにして。これこそ「まなじりを決して」で批判の対象になるでしょうね。
 ともかく、今回はメカ的に難しい。卒業生の方、ジャンプに関するノウハウがあれば教えて下さい。

5月12日 「Jump to the Future」2
 今回のテーマとルールを読み返してみると、機械系の学生さんたちにがんばってもらわなければならないようだ。如何に箱を取り、如何に箱を抱えたままジャンプするか、如何に着地するか等、メカ的にはこれまでに比べてかなり難しくなっている。ロボ研にしても、今までの蓄積があまり役に立たないので、大変だと思います。しかし、時期的に一ヶ月早いことは大変なプラスです。完成も一ヶ月早いといいのですが。
 これから半年間大変な毎日ですが、ロボコン高専部門の趣旨にのっとり「まなじりを決して」ではなく「遊び心をもって」がんばってほしいですね。

5月11日 「Jump to the Future」
 ロボコン’99「高専部門」のテーマとルールが発表になった。いつもよりも一ヶ月も早い発表であり、国専協からのFAXだったが、もうみんなに知らせてもいいのだろうか。21世紀へのジャンプをモチーフにしているようだ。具体的には箱を取って、その箱を持って途中でジャンプして、着地したあと箱を得点ゾーンに入れるというのが一連の流れである。接地禁止ゾーンを跳んでいくのか、本体と切り離したメカで走行させるのか等、細部までルールを読んでないが、輪投げからはじまった一連の流れとは少し方向が変わったようである。21世紀に向かってロボ研もQuantum Jump できますでしょうか。
 こんなにはやくくるとは思ってなかったので、日記をどうしようか。

5月10日 続「五体不満足」
 是非、学生諸君に読んでほしい本である。図書にも是非入れるように推薦している。私のもっている本も出来るだけいろいろな人に貸して読んでもらうつもりだ。
 手足のない赤ん坊を見たときの父親の苦悩。母親に知らせることが出来ず、母子対面を一ヶ月遅らせた苦悶の日々。受け入れを決めた小学校や中学校の決断。頁をめくるごとに感動が新たに湧き、1頁で二度は涙を禁じ得なかった。この日記を書いている今もつい涙がにじんでくる。
 4年電気の学生にも是非読むように勧め、簡単な紹介をしたのだが、概略を話そうとしてもつい涙が出そうになり、あわてて取り繕った。それは、手足がないことに対する同情の涙ではなく、バリアフリーのために懸命にいきる本人と回りの好意ある人々に対する感動と賞賛の涙である。
 100頁ぐらいまでは涙が枯れるまで読み、このまま、すべて(250頁)読み終わる頃にはどうなることかと自分の体を心配したほどでした。
 是非、皆さんも一度読んでいただきたい本です。
 「前例がないから」「責任がもてないから」と断ろうとする上司に、「前向きに対応してあげましょうよ」と説得する若い職員たち。担任を是非引き受けたいという学校の先生たち。この本で書かれたことが感激するようなことでなく、常識的に行われる時代がくるように私たちの世代が努力することが必要である。

5月7日 「すずらん」
 NHKの朝の連続テレビ小説だが、見ないつもりであったが、連休中に時間があったのでみだしたら、止まらなくなった。NHKもうまいですね。そろそろ見るに忍びないところは過ぎ去り、安心して見ていられる展開になりつつあるようです。そんなことよりもBSで見ているのですが、「すずらん」のあと、昔の連続テレビ小説の再放送をやっており、「本日は晴天なり」であの原日出子さんが初々しい女子アナ役(その当時はこんな表現はなかったでしょうけど)で出ているではありませんか。電気のT先生はこのことをご存じなのだろうか・・・。

5月6日 「五体不満足」
 皆さんもよくご存じの乙武洋匡氏の自伝です。2ヶ月ほど前もNHKのラジオ番組に出ていましたが、久しぶりに感銘する本でした。読んでおられない方は一読されることをお勧めします。
 受け入れを認めた学校に敬意を表したいですね。岐阜高専にそのような土壌があるのだろうか。駿台予備校も早稲田もさすがだと思います。ところで早稲田といえば・・・。

4月28日 中間発表
 専攻科の特別研究の中間発表を聞いた。学生によってずいぶん開きができてしまっている。一見、よくやってそうに見えるのでも、実は付け焼き刃であわててやっていることもよくわかる。せっかくの教育制度なのに。大学へ編入学した卒業生より研究という点では遥かに恵まれた環境にいるのだから。
 新装なった多目的ホール(旧視聴覚室)で行われました・・・。
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