次にそれぞれネットワークで100セットの学習後、動的想起をさせた。
同期更新、
制約あり非同期更新および制約なし非同期更新の
学習させたパターンの数と1度でも想起されたパターンの数の関係を
図 2 に示す。
動的想起のステップ数は同期更新で ステップ、
非同期更新はどちらとも
ステップである。
この結果から同期更新では3パターン程度で、 学習したパターン全てを想起することができなくなるが、 制約あり非同期更新では9パターン、 制約なし非同期更新では12パターンまで学習した パターン全てを想起することができた。
想起されたパターン数は、 同期更新より非同期更新の方が優れていることがわかったが、 制約のあるなしでの優劣ははっきりとしない。 そこで制約のあるなしで想起の状態を見る。
正確なパターンが想起されているかを判断するため、
想起率というパラメータを用いて想起状態を観察する。
想起率rは、
想起の終了ステップ数 と
学習したパターンのうちのどれかを想起できたステップ数
を
使って式(2)のように定義する[2]。
これは全ステップのうち、どれだけ学習したパターンが 現れるかを示す値である。 図 3 に 学習させたパターン数を変化させた時の想起率rの変化を示す。
この結果より全体的に想起成功率においては制約あり非同期更新の方が 優れている。