ニューロンはのシナプスはその結合荷重の大きさにより、興奮性と抑制性に分けることができる。
のシナプスは興奮性シナプスと呼ばれる。
このシナプスを持つニューロンが興奮すると、結合先のニューロンも興奮しやすくなり、二つのニューロンが同時に興奮しやすくなることになる。
これをニューロン間の協調作用と呼ぶ。
また逆に
のシナプスは抑制性シナプスと呼ばれ、このシナプスを持つニューロンが興奮すると結合先のニューロンは興奮しにくくなる。これをニューロン間の競合作用と呼ぶ。つまり協調性とは、相互結合したニューロンの一つが、他のニューロンに自分と同じ状態を促すものであり、逆に競合性とは他のニューロンに自分とは逆の状態を促すものである。
一般に、ニューロンが多数結合しているようなニューラルネットワークにおいてもこの作用が、シナプス結合により発生する。ニューラルネットワーク上の情報処理は各ニューロンの興奮によって行なわれるため、ネットワーク上での興奮パターンは重要な意味をもつ。そのため協調作用と競合作用はニューラルネットワークにおける情報処理の基本的な振舞いとなる[4]。