カオスニューラルネットワークを用いた学習法の一つとして、 Hebbの学習則を用いた逐次学習法の性質に関する研究は、以前より本研究室でも 行なわれている。本研究室の過去の研究結果を見ても分かるように、逐次学習法が 従来の相関学習よりも効率が良く、学習に向いていることが分かる。
4.2節で述べた、逐次学習法の学習条件と学習式を再び示す。
i 番目のニューロンの j 番目のニューロンからの
出力に掛かる結合荷重 の変化は式(5.2)で表される。
i 番目のニューロンの外部入力項と j 番目のニューロンの出力の積が、
正なら結合荷重値を
し、負なら
する。
結合荷重値
が正の符合であれば、プラスすることで
j 番目のニューロンとの結合を強め、マイナスすることで弱めることになる。
結合荷重値が負の符合であれば、プラスすることで
j 番目のニューロンとの結合を弱め、マイナスすることで強めることになる。
これを繰り返すことによりネットワークは入力パターンを少しずつ
学習することができる。
そして、本研究では逐次学習法における学習パラメータを変化させて、 その学習効率を調べた。