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第6章 結論

本研究では、本研究室で研究されてきたカオスニューラルネットワーク学習法の 一種である逐次学習法の結合荷重を変化させた場合の学習性能を調べた。 パターンとしてアルファベットの大文字を用いた。 実験の結果、結合荷重について以下のことが分かった。

当然のことだが、結合荷重が0の場合はずっと重みがない状態なので学習はしない。

また、結合荷重の値が大き過ぎると、学習しにくくなるのは、 全てのグラフから確認できる。 学習効率の良い値は0.05付近が最も学習しやすく、 本研究室でも以前から結合荷重は0.05で行なっており、 効率の良い値を使っていたことが言える。

逐次学習方は 個々のニューロンが自分の内部状態によって判断するため、 全てのニューロンが同時に同じ回数だけ結合荷重を変化させて 学習を行なうのではなく、結合荷重の変化の回数が 多いニューロンと少ないニューロンが発生する。

内部状態をリセットすると、結合荷重の変化量は少なくなる。 また、内部状態をリセットした場合は tex2html_wrap_inline1112 が大きい値でも比較的、学習するが、 内部状態をリセットしない場合は0.15付近で学習成功数が減っていってしまう。 これらは、今までの内部状態が反映され、入力したパターンが変化した直後は まだ前の入力パターンの影響があるからだと考えられる。

学習回数が少ないと想起しにくくなり、また結合荷重の値が大きくなりすぎると、 これもまた想起しにくくなる。 よって、結合荷重を0.05付近に設定して学習回数をより増やして実験を行なえば、 学習の性能の向上は十分に考えられる。

謝辞

最後に、本研究を進めるにあたり、一年間を通して多大な御指導していただきまし た出口 利憲先生に深く感謝すると供に、 同研究室において助言をいただいた専攻科の岩佐 要氏、高木 潤氏、 また、同研究室で供に学んだ石丸 修一郎氏、森 裕紀氏、に厚く御礼申し上げます。



Deguchi Toshinori
Wed May 15 13:53:18 JST 2002