: 実験2の結果
: 実験の結果
: 実験の結果
目次
実験1の結果
100素子のネットワークにおいて、横軸に実験用入力パターンの反転したビット数をとり、縦軸には学習パターンに引き込めたパターン数をとったときのグラフを図5.5に示す。実験では、学習させるパターン数を1つずつ増やしていったが、グラフでは10パターンごとの変化を示す。また、最大学習パターン数である89パターンの変化も示す。グラフ中の水平な直線になっている部分が学習をさせたパターンを全てを引き込んでいる部分である。10パターン学習させたのであれば、引き込めたパターン数の最大値は10パターンである。
引き込めるパターンの最大値は、学習させたパターン数であり、学習させたパターンが多くなれば、引き込めるパターンの最大値は多くなる。
学習させるパターンが多くなると水平な直線部分が短くなっているのがわかる。これは、学習させるパターンを増やしていくと全てのパターンを引き込める範囲が小さくなっているということである。つまり、学習させるパターンが多くなると引き込み領域も小さくなっているということである。
実験用入力パターンの反転したビット数が少ないときは、入力するパターン数が多くなっても学習させたパターンのすべてに引き込むことができている。反転ビット数を多くしていくと、学習させたパターン全てを引き込めなくなり、やがて1パターンも引き込めなくなる。この全ての学習させたパターンを引き込めている範囲を完全引き込み領域とする。
また、一度全ての学習させたパターンを引き込めなくなっても、また数ビット後に全てのパターンに引き込めているという点がある。しかし、一度学習させたパターンに引き込めなくなれば、それ以降は完全に学習させたパターンに引き込めるかは不確定であり、信憑性が低い。そのため、一度全てのパターンを引き込めなくなるまでの範囲を完全引き込み領域とする。
その完全引き込み領域に着目したグラフを図5.6に示す。
入力したパターン数が多くなるにつれて、完全引き込み領域も減っていっていることがわかる。1パターンだけ学習させたときの完全引き込み領域は、50ビットであり、100素子に対する半分のビットを反転させたとしても学習させたパターンに引き込みに成功するという結果になった。100素子における最大完全学習数である89パターンでの引き込み領域は、2ビットとなり100素子あたりの割合では、2%になることがわかった。
図 5.5:
素子数100における引き込み領域
図 5.6:
素子数100における完全引き込み領域
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Deguchi Lab.
平成21年3月6日