システムは、ユーザがそれをすぐ使い始められるように、簡単に学習できるようにしなければならない。
一度学習すれば、あとは高い生産性を上げられるように、効率的に使用できるものでなければならない。
ユーザがしばらく使用しなくても、再度使用する際にすぐ使えるように覚えやすくしなければならない。
エラーの発生率を低くし、エラーが起こっても回復できるようにし、かつ致命的なエラーは起こってはならない。
ユーザが個人的に満足できるよう、また好きになるように、楽しく利用できなければならない。
これらの定義は必ずしも網羅的、かつ相互排他的になっておらず、概念定義としては十分なものではない。 また、それぞれの品質要素は、学習のしやすさや効率などの諸側面において問題がないようにと考えられており、いわばnon-negativeな特性の集合となっている。 言い換えれば、Nielsenにおけるユーザビリティは、そのような問題点がないことを意味しており、ネガティブな側面を0レベルまで向上させるという意味合いを持っている。
また、Nielsenは、ユーザビリティと対比させてユーティリティ(Utility)という概念を位置づけている。これは機能や性能のように製品やシステムのポジティブな側面である。言い換えれば、0レベルからプラスの方向に製品の魅力を増してゆくものである。