next up previous contents
Next: カオスニューラルネットワーク Up: カオスとカオスニューラルネットワーク Previous: カオス   目次


カオスニューロン

カオスニューロンとは,通常のニューロンモデルにカオス要素を取り入れたニューロンモデルである。これは合原らによって提案され,式(3.2)で表される[4]。


\begin{displaymath}
x(t+1) = f[A(t)-\alpha\sum_{d=0}^{t}k^d g\{x(t-d)\}-\theta ]
\end{displaymath} (3.2)

ここで$x(t+1)$は時刻$t+1$におけるニューロンの出力,$A(t)$は時刻$t$における外部入力の大きさ,$\alpha$は不応性の項に対するスケーリングファクタ$(\alpha\ge0)$$k$は不応性の時間減衰定数$(0\le k<1)$$g$は不応性によるフィードバックの大きさを求める関数である。不応性とはニューロンが発火した後,一時的にしきい値が上昇する性質のことである。また,ニューロンの電位や不応性は減衰されながらもしばらくの間残る。

出力関数$f$は図3.4のようなシグモイド関数を用いる。この関数は式(3.3)で表される。この式において,$y$が入力値,$\epsilon$は急峻さを決めるパラメータである。


\begin{displaymath}
f(y)=\frac{1}{1+\exp({\frac{-y}{\epsilon}})}
\end{displaymath} (3.3)

図 3.4: シグモイド関数
\includegraphics[scale=1.5]{images/sigmoid2.eps}



Deguchi Lab. 2016年3月1日