カオスニューロンとは,通常のニューロンモデルにカオス要素を取り入れたニューロンモデルである。これは合原らによって提案され,式(3.2)で表される[4]。
ここでは時刻
におけるニューロンの出力,
は時刻
における外部入力の大きさ,
は不応性の項に対するスケーリングファクタ
,
は不応性の時間減衰定数
,
は不応性によるフィードバックの大きさを求める関数である。不応性とはニューロンが発火した後,一時的にしきい値が上昇する性質のことである。また,ニューロンの電位や不応性は減衰されながらもしばらくの間残る。
出力関数は図3.4のようなシグモイド関数を用いる。この関数は式(3.3)で表される。この式において,
が入力値,
は急峻さを決めるパラメータである。