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ニューラルネットワークを用いた学習

生物の神経系においての脳というものは、 過去の経験を記憶として蓄え、これを活用することによって処理が行われている。 このように自身の構造をより適切な状態に変化させることを学習と呼ぶ。 1章で説明したように、生物の脳というのは 多数のニューロンから成り立っているものである。 それが構成されてニューラルネットワークとなっているため、 脳の特性変化はニューロン間の相互結合の結合の強さを変換することによって実現させている。 具体的に、結合を断ち切ったり、新しい結合を作成したりすることを結合の強さの変換としている。

本研究では、ヘッブの学習則に基づいてニューロンが内部状態だけで学習を進められるかを判断する逐次学習法を用いてパターンの学習を行う。 ヘッブの学習則の考え方は、教師なしでいかに学習が進むかという難しい問題に答えるものである。 ヘッブの学習則では、学習というのは二つのニューロンと一つのシナプスだけの純粋な局所現象である。 ヘッブの学習法では協調、競合作用を用いて学習を行う。 この学習法を基に、シナプス結合を強め、片方が興奮し、もう片方が静止しているときは結合を弱めて学習を行う。



Deguchi Lab. 2015年3月4日