図 7.2に手数と学習誤差の関係グラフを表す。 このグラフは、X軸に手数、Y軸に学習回数、Z軸に学習誤差となっている。
また、図 7.2のY軸を終了時点での石差に置き換えたものを図 7.3に示す。
図 7.2は、全体的に学習誤差が小さいものから大きなものまでばらつきがあり、手数が増えても学習誤差がほとんど減少していないことがわかる。 また、学習回数が増えても学習誤差が減少していないことが分かる。
図 7.3では、終盤の石差によって学習誤差に偏りが見られる。 終盤の石差が+15付近では、ゲームの開始から終了まで一貫してほぼ学習誤差が0である。 ところが終盤の石差が+15から離れれば離れるほど学習誤差が2次関数的に増加する傾向がある。
以上の実験においては、学習が完了してから学習に用いた棋譜とは別のものを使用して誤差を計算していた。 実戦での状況により近い状態にするためにこのような手段をとっていたが、ここで学習の進行状況をより具体的に把握するため、計4万棋譜を学習すると同時に、その時々の学習誤差を出力してみる。 その結果を図 7.4に示す。
この結果から、手数が増えると急激に学習誤差が減少しているのが分かる。 また、序盤では学習誤差が非常に高いのも分かる。