それぞれのパターンについて、 初期状態を300回変えて検索を行なった結果を、 図4.3,4.4,4.5 のグラフに示す。 このグラフは、 ステップ数に対する検索の成功率を示したグラフである。 1ステップは、1回のネットワークの動作を示し、 検索成功率は、初期状態の数に対する成功した数の割合である。
どのパターンについても、 ステップ数が増えていくにしたがって 検索成功率は上昇している。 そして、 変化の仕方に違いが見られるものの、 最終的な検索成功率はみな100% となった。
ゆえに、 検索したいパターンの適切な特徴と ネットワークの出力パターンから抽出した特徴の 比較によって、 検索は成功することが分かる。
しかし、 実験中、 特徴を選定している過程で、 目的のパターンにネットワークは収束せず、 検索が失敗することが起こった。
次の図4.6 の例では、 2列目のパターンを検索させようとして、 2列目のパターンの額のあたりの白い部分のみを特徴として選び出したが、 ネットワークの出力は1列目のパターンの白黒が反転したパターンに 収束してしまった。
図4.7 のグラフは、 横軸にステップ数、 縦軸には入力した検索したいパターンの特徴と 出力パターンから抽出した特徴の似ている割合(相似率)を示したグラフで、 この失敗したときの特徴と初期状態で検索を行なったときの場合 を示したグラフである。 このグラフでは、 上の方の値ほど 検索したいパターンの特徴と 出力パターンの特徴が似ていることを示している。
そのグラフでは、
ステップ数が のとき、
反転パターンであるにも関わらず相似率は高くなり、
検索は失敗に終っている。