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ニューロン [3]

ニューロン(neuron,神経細胞)は, 生体の中で情報処理用に独自の進化を遂げた細胞である。 基本的にニューロンは三つの部分に分けられる。

  1. ニューロン本体である「細胞体」の部分
  2. 複雑に枝分かれした「樹状突起」と呼ばれる入力部分
  3. 本体から1本出ており末端でいくつも枝分かれする「軸索」と呼ばれる出力部分
である(図3.2参照)。 また,他のニューロンの軸索の末端は樹状突起に結合しており, この結合部分を「シナプス」と呼ぶ。

   figure21
図 2.1: 神経細胞

一つのニューロンは平均して1000本, 多いものでは数万の軸索から信号を受けとるといわれる。 多数の入力信号を受けとった細胞本体は計算を実行し, その答えを軸索から他のニューロンに伝える。 電気生理学によれば,ニューロン内部の電位は その外部に比べて通常は低いという。 ところが,外部からの入力信号が到着すると, ある条件のもとでニューロンが「興奮」し, 細胞内部の電位が突如高くなる。 この時ニューロンは「発火」したといい, 時間にして1ms,電圧にして0.1V程のパルス信号が 軸索を通して他のニューロンに伝えられる。



Deguchi Toshinori
Tue Feb 23 15:28:33 JST 1999