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相関学習と逐次学習の学習成功率比較

まず初めに、相関学習と逐次学習では逐次学習の方が効率が良いということを 実験によって確かめるため、それぞれの学習法で1〜250個まで 前述したようなパターンを学習させ、その成功数を調べた。 相関学習の結果を図 5.5、逐次学習の結果を図 5.6 に示す。ともに横軸は学習させるパターンの数を表し、縦軸は点線のグラフが成功数[個] 実践のグラフが成功率[%]を表している。

図 5.5: 相関学習の学習効率
\includegraphics[scale=0.4]{eps1/soukan-r.eps}

図 5.6: 逐次学習の学習効率
\includegraphics[scale=0.4]{eps1/tikuzi-r.eps}

2つの図を見比べて、逐次学習の方が明らかに学習能力が高いことを確かめることができた。 100%学習が成功するパターン数は、相関学習が11個で逐次学習が89個なので大きな差があることがわかる。 ただし学習パターン数を250個にしたときは、相関学習の学習成功数が60個で成功率が24%、 逐次学習の学習成功数が0個で成功率が0%と逆転してしまった。

相関学習は、学習パターン数が11を超えると学習成功率は大方線形的に減少していき、90を超えたあたりから、 少しずつではあるが増加していく傾向にある。 学習成功数は終盤をのぞいて10〜20前後で学習パターン数に応じて大幅に増えたり減ったりすることはなかった。

逐次学習は、学習パターン数が89を超えるまでは、学習成功率は線形的に増加していき それを超えると、幾何級数的に減少していく。一度減り始めたら増えることはなく、学習パターン数が 増えれば増えるほど学習成功率とともに学習成功数も減っていく。

また、学習パターンをすべてランダムに生成して学習させてみたところ、 相関学習に関してはほぼ 図 5.5のようになったが、 逐次学習に関しては大幅に学習性能が上昇し約200のパターンを学習することができた。



Deguchi Lab. 2013年2月28日