ここでは、
本研究でニューラルネットワークに学習させるカオスアトラクタの説明をする。
学習対象であるカオスアトラクタは、
エノン(M. )によって提案されたエノン写像を用いることにする。
エノン写像の式を式(5.1)に示す。
この写像は、 非線形項が二次関数一つの単純な差分方程式であるが、 面積縮小型に見られる典型的なカオスアトラクタを持っている。 この式のダイナミクスを図5.1に示す。
ここでのパラメータは、 左図が a = 1.4 、b = 0.3、右図が a = 2.1 、b = -0.3 である。 また、 それぞれの初期値は、 左図が x(0) = 0.1 、y(0) = 0.0、右図が x(0) = 0.6 、y(0) = -0.1 である。 本実験では、 学習させるカオスアトラクタとして左図を用いることにする。