■ 研究テーマ
腐食劣化した鋼構造の残存強度評価
激しい腐食環境に曝されている沿岸・海洋鋼構造物は適切な劣化度評価と補修補強が施される必要があります．本研究室では耐荷力の観点から，腐食凹凸を持った板の評価，あて板溶接補修された鋼構造の評価を，さまざまな観点から取り組んでいます．解析の観点からは，パラメータ化された凹凸性状を持つシミュレーションモデルを利用し，実験でおおよそ知られていた等価板厚の算定法を数値的に検証しました．
一般逆行列の面的折畳み構造への適用
一般の静解析では解が求まらない剛性行列が特異となる構造に対して，一般逆行列を利用した解法があります。本研究者は膜のような柔軟材、ヒンジを有する板など面的不安定構造の変形探索に一般逆行列を適用するため「剛体折りモデル」による定式化を行い，可折性条件の整備、展開シミュレーションの構築を行ってきました． 現在は力学的指標も取り入れた評価手法を構築中です．
スロッシング・バルジング現象のモデル化と対設計法確立
貯水タンクなど，液体の入ったタンクは地震時にスロッシング・バルジング現象が問題となります．本研究室では流体と構造との連成を考慮したスロッシングやバルジング応答の合理的推定法の開発を目指し，矩形貯水槽の加振実験と数値解析を実施しています．
