研究テーマ

PIC(Peripheral Interface Controller)を用いた電子制御回路用CAI教材の開発


卒業論文序論の紹介

 近年、さまざまな分野の製品にはマイクロコンピュータが使用されている。 しかし、マイコンがどのように活用されているのかをよく理解している学生は少なく、本校の学生においても極一部をのぞき例外ではない。 本学科では1年生の電子制御工学実習においてZ80マイクロコンピュータボードを組み立て、簡単なプログラムを作成して実行したりする他、 4年生の前期に電子制御回路の講義の中でマイコンの構成やマイコンに使用する命令語などについて学習する機会が設けられている。 しかし、5年間の高専教育の中で、実際に回路を設計・製作するという機会は少ない。
 そこで本研究では、第3学年までの専門科目を一通り学習してきた学生を対象に、実際に自分で簡単な回路を設計・製作し、 動作させることにより自発的に学ぶことのできる教材の開発を試みた。
 一方、近年ではインターネットやネットワークの急速な普及により、ネットワークを用いた教育支援ソフトも多数見られる。 ネットワーク上で公開することにより、より多くの学生がCAIソフトで専門的内容を広く学ぶことが可能となる。 そこで本研究でも、完成したCAIソフトをネットワーク上で公開することを目指して開発にあたった。
 本研究で開発した教材は、電子制御回路の授業で学ぶマイクロコンピュータの基礎から応用まで、 自主的に学んでいけるCAI教材と実際に設計・製作する回路教材からなる。
 本教材では、マイコンの動作説明、設計・製作した回路の制御用マイコンとして、PIC(Peripheral nterface Controller)を用いた。 PICは簡単な構成のため、マイコンとして基礎から学習するには適したデバイスであり実際に回路を設計・製作し、 PIC を用いて制御することが易しいデバイスである。こうした点を考慮して今回教材に使用した。