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実験の目的

前章の実験において,乱数で動作素子を決定する非同期ネットワークは, 同期よりも優れた動的想起状態が得られることが分かった.

同期と非同期で違うのは動作の仕組みだが, その違いゆえ逐次学習によって得られる結合荷重も異なる. 実際に図5.4を見ると, 入力の時間経過における学習成功パターン数の変化が, 同期と非同期では異なっている. これは,結合荷重の更新時に参照するネットワーク全体の状態が異なるためと考えられる.

したがって,前章の実験だけでは非同期の優れた動的想起状態が, 想起する時に素子が非同期で動くことによるものか, 学習で得た結合荷重が動的想起に適していたのかを判断することはできない.

以上の点を調べるために,同期で学習したネットワークを非同期で動的想起させ, 非同期で学習したネットワークを同期で動的想起する実験をする. この実験は,言い換えればそれぞれの結合荷重を交換する実験と言える.



Deguchi Lab.