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考察・検討

学習中の最終的な誤差は遅れ1の方が小さいのに対し、 Atypeでの予測では遅れ3の方が小さくなっている。 また、Btypeで一番正確な予測を行えたのは、遅れ3の合成2の方法である。 これより、遅れを増やすことは学習中の誤差を小さくすることには有効ではないが、 実際に予測を行う場合には有効であると考えられる。 このことは、7.5節での考察と同じく、 学習中の誤差の大きさは、実際に予測をする際の誤差を小さくすることに 必ずしも結びつかないことを示している。

また、学習での最終的な誤差とAtypeの予測での誤差を比べると、 Atypeの方が大きくなっている。 正弦波と違い、気温は過去の値とは違う変化をするので、誤差が増えたものと考えられる。 Btypeの予測では少しの誤差が、後々の予測に大きな影響を与えると考えられるので、 予測が正しく行えなかったものと考えられる。

出力を分割する方法と、それを合成した方法では普通の遅れ学習法に比べ、 学習中の誤差、Atypeでの誤差ともに小さくしている。 この理由は基礎実験と同じく、出力層を増やしたことによる 中間層から入力層への誤差信号の増大と、 出力値を合成した値で誤差を取るので誤差の相殺が起こっていることが原因だと考えられる。



Deguchi Lab.