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2.1 ニューロン

   figure9
図 2.1: 神経細胞の構造

神経細胞は、図(2.1) のような構造になっている。 この図では細胞が2個しかないが、 実際は、人間の脳の場合100億から1000億程度 あるといわれている。 これらの神経細胞は、3次元に密に結合している。 一つ一つのニューロンは、多数のニューロンの出力を受けとり、シナプスで増減し、 それを足した値がある値を超えると出力し、他の多数のニューロンに伝送する。 その入力部分を樹状突起、出力部分をシナプス、伝送路に当る部分を軸索という。

ニューロンは、神経インパルス(Nervous Impulse)と呼ばれる 電気パルスを生成し、これが出力となる。 このパルス幅は、約1[ms]であり、通常のディジタル電子回路に使われるパルスと 比べると、とても低速である。 このパルスの振幅は、入力値に関わらずほぼ一定である。 では、入力は出力に影響しないのかというと、そうではなく 入力の合計が閾値より小さいと出力はなく、閾値を超えるとパルスを出力する。 この特性は、全か無かの法則(all-or-none law)と呼ばれる。

これをモデル化したものがニューロンである。 これは、 図(2.2) のような構造になっている。

   figure16
図 2.2: ニューロンの構造

このニューロンの出力は、式(2.1) で表される。

  equation22

tex2html_wrap1220 は単位ステップ関数、 tex2html_wrap1221 は入力の数、 tex2html_wrap1222tex2html_wrap1223 番目のニューロンの出力、 tex2html_wrap1224tex2html_wrap1223 番目のニューロン から tex2html_wrap1226 番目のニューロンへの重み、 tex2html_wrap1227 は閾値をあらわす。



Deguchi Toshinori
1999年03月23日 (火) 15時43分49秒 JST