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実験に用いたカオスニューラルネットワーク

  3.3節に示したカオスニューロンによる相互結合型ネットワークを実験に用いた。

ただし、外部入力の数は1つのニューロンに対して1つとした。つまり、式(3.7)においてMは外部入力の数を表す記号であるため、M = 0となる。また、外部入力に対する結合荷重 tex2html_wrap_inline1592 は全てのニューロンにおいて一様とし、その値は2.0とした。

ニューロンからの出力値の範囲は-1から1までとしたので、出力関数として、式(3.3)を変形した式(5.1)を用いた。

  equation293

シグモイド関数の傾きの緩急を表す定数 tex2html_wrap_inline1382 を0.015として実験を行なった。( tex2html_wrap_inline1382 = 0.015としたときの式(5.1)のグラフを示したのが図 5.1である。)カオスニューロンの応答と tex2html_wrap_inline1382 の関係を示した図 3.6から明らかなように、 tex2html_wrap_inline1384 のとき、カオスニューロンはカオス的挙動を示す。

   figure302
図 5.1: シグモイド関数( tex2html_wrap_inline1384 )

時間減衰定数については、外部入力項が tex2html_wrap_inline1660 、相互結合項が tex2html_wrap_inline1662 、不応性項が tex2html_wrap_inline1664 とし、不応性項をスケーリングする定数 tex2html_wrap_inline1666 とした。これらの値は、過去の研究により適当と判断された値である。

なお、外部入力項 tex2html_wrap_inline1668 、相互結合項 tex2html_wrap_inline1670 、不応性項 tex2html_wrap_inline1672 の初期値は全てのニューロンにおいて0とし、結合荷重 tex2html_wrap_inline1594 についても初期値は全て0として実験を行なった。



Deguchi Lab.