実験の結果、図 7.1, 7.2 の ような結果になった。 図の縦軸の想起数とは3000回想起を行なった内で、 完全なパターンを想起できた数を表している。 また標準偏差とは想起した4個のパターンのばらつきを表す。 この図では抑制値は0から1まで0.01間隔で100通り行なったが、 4個のパターン全てを想起できなかった抑制値の結果は失敗と見なし、 結果からはずしてある。 想起数は抑制値が増えるにつれて、多少増えたり減ったりしながらも 増加していく様子が分かる。 抑制値が1の時が最も多く、3000個想起した内の1528個を完全なパターンで想起した。 逆に抑制値が、4個のパターンを想起できた抑制値の中で最も小さい 0.17の時に想起数が最も少なくなり506個であった。 4個のパターンの出現のばらつきを表す標準偏差も同じように 図 7.1 に示す。 標準偏差は抑制値によって大きく変化していた。 標準偏差が最も小さい結果になったのは、抑制値が1の時で約63.4個であった。 4個のパターンを全てを想起し終えるまでの時間である想起時間は 図 7.2 のようになった。 4個のパターン全てを想起し終える時間とは、 4個のパターンの内の3つのパターンが現れた後に最後のパターンが 連続で現れると考えられるが、そのパターンの1個目が現れた時間とした。 想起時間も抑制値によっては大きく違いが出たが、 抑制値が0.88, 0.96の時に400を越える大きな値を示した。 想起時間が最も少なかったのは、抑制値が0.19の時の87であった。
図 7.2: 抑制値を変化させた時に全パターン想起するまでの時間