想起の実験は第1音目の入力信号のみをネットワークに与えて出力を得る。 学習と大きく違う点は,実行過程において教師信号を与えず結合荷重を 変化させない点と,正しい入力ではなく前の時間ステップにおける出力値を 現在の時間ステップにおける入力値として用いることである。 その方法はネットワークに対して学習が成功した場合の結合荷重のパラメータを与え,第1音の情報を入力して各素子において計算を行ない出力させる。 この出力値を次の時間ステップに入力させて再び計算を行なう。 想起させる時系列の各時間の一回りを,本研究での想起回数の一回分の単位とする。 これを規定回数繰り返し,出力された値について評価する。