学習近傍領域 | 学習率係数 | |||
の初期値 | 0.1 | 0.2(例年) | 0.4 | 1.0 |
140(例年) | 74.54 | 74.54 | 74.80 | 74.93 |
70 | 74.59 | 74.89 | 75.16 | 75.24 |
30 | 74.80 | 75.73 | 75.85 | 76.61 |
10 | 74.64 | 74.76 | 74.90 | 78.11 |
学習近傍領域 | 学習率係数 | |||
の初期値 | 0.1 | 0.2(例年) | 0.4 | 1.0 |
140(例年) | 2.81 | 2.77 | 2,75 | 2.73 |
70 | 2.78 | 2.73 | 2.71 | 2.69 |
30 | 2.79 | 2.72 | 2.67 | 2.63 |
10 | 2.78 | 2.75 | 2.73 | 2.64 |
学習近傍領域 | 学習率係数 | |||
の初期値 | 0.1 | 0.2(例年) | 0.4 | 1.0 |
140(例年) | 2.09 | 2.05 | 2.02 | 2.00 |
70 | 2.07 | 2.00 | 1.98 | 1.96 |
30 | 2.06 | 1.98 | 1.94 | 1.91 |
10 | 2.05 | 2.02 | 2.00 | 1.91 |
地点 |
降水の有無の 適中率[%] |
最高気温の 予測誤差(RMS)[C] |
最低気温の 予測誤差(RMS)[C] |
東京都 東京 | 79.16 | 2.54 | 1.89 |
北海道 稚内 | 74.47 | 2.22 | 1.90 |
秋田県 秋田 | 70.26 | 2.48 | 1.82 |
新潟県 新潟 | 71.01 | 2.44 | 1.70 |
滋賀県 彦根 | 69.92 | 2.79 | 2.31 |
和歌山県 潮岬 | 73.60 | 3.01 | 3.01 |
香川県 高松 | 75.85 | 3.35 | 3.11 |
島根県 松江 | 69.88 | 3.60 | 3.17 |
沖縄県 那覇 | 72.38 | 3.02 | 3.20 |
変化させた係数は学習率係数と学習近傍領域の初期値の二つで、 それぞれ学習率係数は0.1〜1.0(実験1では0.2)、 学習近傍領域の初期値は10〜140(実験1では140)の間で変化させた。 それらの係数で東京の気象予測を行った降水の有無、最高気温、最低気温の結果を それぞれ表5.13、5.14、5.15に示す。 表に示した通り、適中率が最適な係数は 学習率係数は1.0、学習近傍領域の初期値は10となった。 また、実験1での係数を用いて予測用のマップを作ったときの 降水の有無のデータをマッピングした結果を図5.7に、 この実験によって求めた適中率が最適な係数を用いたときの 降水の有無のデータをマッピングした結果を図5.8に、示す。 そして最後に一番結果の良かった、気温のデータを0〜2000に変換する変換法と 最適な係数を用いて、予測した結果を表5.16に示してこの実験の結果とする。
表5.13、5.14、5.15より、 学習率係数は1に近づくほど、学習近傍領域の初期値は10に近づくほど 予測結果がよくなっている。 この値を例年の結果と比較すると、 降水の有無の適中率では74.54%だったものが78.11%、 最高気温の予測誤差は2.77Cが2.64C、 最低気温の予測誤差は2.05Cが1.91Cまで良くなった。 また、この係数を用いたうえで、正規化法も一番良かったものを用いると、 東京都東京だと降水の有無は79.16%まで良くなった。
係数を今回の最適値のように変えると、例年に比べて より限定されたニューロンだけが大きく学習していくことになり、 結果的には、マップ上で周りのニューロンが雨を示していても晴れを示したり、 逆に晴れの中に雨を示すニューロンが存在したりすることになる。 図5.7に示したマップが例年の係数で作ったマップだが、 図5.1に比べてあまり大きくは変化していないことがわかる。 それに対して最適な係数で作ったマップは図5.8のようにまだらで、 雨の中にも大きな晴れを指すニューロンの塊があったり 晴れの中に雨を指すニューロンの塊があったりする。 これによって雨の中でも次の日に晴れやすい天気、 晴れの中でも次の日雨になりやすい天気が分類できたと考えられる。