next up previous contents
Next: 結論 Up: 教師信号をかえての実験 Previous: 予測

予測結果

予測の結果、ネットワークが出力した値は図7.3、図7.4に示すようになった。図7.5、図7.6には予測結果と当日の実際の値との誤差を示す。図7.7、図7.8には最高値、21日移動平均の実際の前日の値と予測値・実際の値の変化分をぞれぞれ示す。

   figure367
図 7.3: 予測結果(最高値)

   figure375
図 7.4: 予測結果(21日移動平均)

   figure383
図 7.5: 予測結果と実際の値との誤差(Atype、最高値)

   figure391
図 7.6: 予測結果と実際の値との誤差(Atype、21日移動平均)

   figure399
図 7.7: 前日との変化分(Atype)

   figure407
図 7.8: 前日との変化分(Atype)

最高値の予測に関しては、Atypeの方法で予測した場合、第6章で最高値と最安値を教師信号として行った場合と同じ傾向を示した。 しかし、Btypeの方法で予測した場合、実際の値との誤差は大きいが、実際の値の変化の傾向を示すような予測をしている。

また、21日移動平均の予測では、Atypeの方法で予測した場合、誤差が最高値の予測よりもかなり小さい。また、図7.8の前日との変化分の方向は、多くの日で一致している。 Btypeの方法で予測した場合はAtypeと同様に実際の値の変化の傾向を示すような予測になっている。

これらの事から、詳細な予測はできていないが、元の時系列の傾向をつかむ事ができた可能性があると考えられる。 しかし、最高値と21日移動平均の組合せにしても、最高値の詳細な予測をすることはできなかった。 これは、移動平均を教師信号に加えても、為替相場の変動が非周期的で、複雑な変化をするため、今回使用したネットワークに過去の為替相場の変動を与えただけでは、将来の変動を予測するための情報を十分に得ることができなかったものと考えられる。



Toshinori DEGUCHI
2005年 4月 1日 金曜日 15時56分21秒 JST