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ネットワークへの入力パターン

学習を終えたネットワークに対して、学習した正しいパターンに近いパターンを入力することで、引き込み領域を調べる。その際に用いる実験用入力パターンを、図5.5に示す。 これは、ネットワークにパターンを学習させた際に用いた入力パターンのビットを反転させている。 最初のパターンは、先頭の1ビット目を反転させる。そして次のパターンは、先頭から1ビット目と、2ビット目を反転する。その次は、先頭から1ビット目、2ビット目、3ビット目を反転する。このように、素子数において1ビットだけ反転させたもの、2ビット反転したもの、というように順番に反転ビット数を増やしたパターンを生成する。これを素子の全てにおいて反転させていき生成したパターンを順番にネットワークに入力する。これにより、どの程度の違いのパターンまでならば、正しい入力パターンが出力されるか、つまり正しいパターンに引き込めるのかを調べる。 本来ならば、この実験用入力パターンの信頼性を上げるためには、パターンの素子の中からランダムにビットを選び反転させることで、パターンを生成する必要がある。しかし今回の実験用入力パターンは、学習させたパターンの先頭ビットから順番に変更されている。それは、もともと学習させたパターンがランダムパターンであるため、反転させるビットをランダムに選ぶ必要がないためである。また、学習させたパターンからランダムに反転させようとすると、すべての通りを試す必要があり、膨大な時間を必要とする。先頭からビットを反転させることにより、シミュレーションするパターンの数を減らすことが可能である。[7]
図 5.5: ネットワークへの入力パターン
\includegraphics[width=10cm]{inputpattern.eps}



Deguchi Lab. 2011年3月3日