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素子数における引き込み半径

本実験では、6.1節で行った素子数100に加えて、素子数を200、300、400素子と増やしていったときの引き込み半径の変化を調べる。 表5.2より素子数200、300、400のときの適切な結合加重の変化量は、それぞれ0.006、0.003、0.002、最大完全学習数は、184、277、368パターンであるため、その値を使用する。少ない素子数の場合は適切な結合加重の変化量に差があるが最大の値を本実験での適切な結合加重の変化量とする。また、全ての素子数において学習回数50回、学習セット回数100セットに設定した。

6.2は、横軸に学習させたパターン数、縦軸に100、200、300、400素子のネットワークの引き込み半径をとったグラフである。 学習させたパターン数が多くなるにつれて、引き込み半径が小さくなっていくことがわかった。 また、各素子数での$1$パターンだけ学習させたときの引き込み半径に着目してみると、学習を行った素子数の$50\%$であった。100素子のネットワークに1パターンを学習させた場合には、そのパターンの50ビットまで反転させたものまでが引き込めていた。また、200素子のネットワークに1パターンを学習させた場合には、そのパターンの100ビットまで反転させたものまでが引き込めていた。 これは、$1$$-1$$2$値からなるランダムパターンの50%以上ビットを反転させたものは、全く別のパターンになるため、どれだけ学習させるパターンが少なくなっても50%以上ビットを反転させたものは引き込むことができなかったのではないかと考えられる。

図 6.2: 素子数100から400における引き込み半径
\includegraphics[width=14cm]{hikikomi100_400toku.eps}



Deguchi Lab. 2011年3月3日