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パターンの2値の比率を変えた時の引き込み半径

従来のランダムパターンにおいては、$1$$-1$$2$値の比率は50:50として実験を行った。この入力パターンの2値の比率によって、これまでの実験より確認された引き込み半径の変化が同様の振る舞いを見せるのか調べた。本実験では2値の比率を10:90、20:80、30:70、40:60と変化させていったときに従来のパターンに比べて変化があるかどうかを調べた。 図6.3は素子数100における2値の比率を10%ずつ10から50%に変化させたときのグラフである。横軸に学習させたパターン数、縦軸に引き込み半径をとった。学習させたパターンが多くなるにつれて、引き込み半径が小さくなっていくことがわかった。 素子数が200、300、400と変えていったときのグラフは図6.4、図6.5、図6.6のようになった。 ネットワークに入力するランダムパターンの2値の比率を変化させたとき、学習についてはパターン間の相関が高い比率(10%や90%など)の方が、相関が高くない比率(50%など)よりも最大完全学習数が多くなる傾向がある。[9] しかし、どの素子数のグラフをみても比率が変化していても、グラフはほぼ同様の減少傾向を示した。本実験より引き込み半径の減少の様子は2値の比率の変化による影響はそれほどないことがわかった。

図 6.3: 素子数100における2値の比率変化時の引き込み半径
\includegraphics[width=14cm]{hikikomi100_stoku.eps}
図 6.4: 素子数200における2値の比率変化時の引き込み半径
\includegraphics[width=14cm]{hikikomi200_stoku.eps}
図 6.5: 素子数300における2値の比率変化時の引き込み半径
\includegraphics[width=14cm]{hikikomi300_stoku.eps}
図 6.6: 素子数400における2値の比率変化時の引き込み半径
\includegraphics[width=14cm]{hikikomi400_stoku.eps}



Deguchi Lab. 2011年3月3日