全体的に低い評価だった。 学習のしやすさでは全員が3以下の評価をつけ、26人中18人が評価を1としていた。 自由記述欄でも、使い方が分かるまでに時間がかかったという声が多かった。 回路と数値が表示されている中で、目がいきやすいのは、表示が大きめである数値の方であると考えられるが、実際に操作しなければいけないボタンは、回路の中央付近にあったため、図に紛れて操作部分が分かりづらかったことが、評価を下げた原因であると考えられる。 そして、4.1.2項で予想した通り、押すところが小さすぎて押しづらいという意見が非常に多かった。 効率性については、評価を1や2にした人が合わせて22人だった。 記憶のしやすさとエラー発生率は、他の項目よりも若干高い評価を受けた。 操作自体は、スイッチ部分のボタンを押すだけであるため、一度使い方が分かれば、再度操作を思い出すことは難しくないようだが、押しづらいので難しく感じ、効率性が悪いと感じられたようである。 主観的満足度でも、評価を5とした人はおらず、12人が評価を1とした。 押すところが小さすぎたため、操作に不快感があり、評価が下がったと考えられる。
どの項目でも3以上の評価を多く受けていた。 特に記憶のしやすさでは、26人中15人が評価を5としており、高い評価を得た。 押すべきボタンが大きめに表示されており、四角を対角線で区切った形となっているので、0か1を選べるようになっていることが見て分かりやすく、操作方法の学習も記憶もしやすかったと考えられる。 ボタンを押し間違えるという可能性も低く、エラー発生率に対する評価もよかったが、ボタンが大きいことと、0と1のボタンはとなり合っているということから、ボタン同士が近く、どのボタンを選んでいるか、若干分かりづらくなるという声もみられた。
記憶のしやすさ、学習のしやすさで高めの評価を受けた。 記述欄には、入力を行う場所の数値が大きくて見やすいという意見があった。 また、枠の中に数値があらかじめ入っている状態から始まるので、操作する部分が目に入りやすく、枠には数値を入力すればいいということが予想しやすかったのではないかと考えられる。 効率性では低い評価を受けた。 4.1.2項で予想したように、キーボードで入力した後、マウスに持ち替え、setボタンを押さなければいけないのが、操作のステップを多くし、効率性に対する評価を下げたと考えられる。 記述欄では、「数値を入力した後、Enterキーでセットできるといい」という意見がいくつかみられた。 インターネットにある、検索エンジンでは、検索用の欄に文字を入力した後、Enterキーを押せば、「検索」というボタンを押したのと同じ意味になるという仕様がある。 このように、入力した後にそれを確定する操作は、マウスではなく、キーボードによって連続で行える方が効率性がよく、Enterキーを押して確定するという操作が、既に一般的であるため、1-3の操作方法は、効率性がよくないと考えられたようである。 それに伴い、思ったような操作がしにくいと考えた人がおり、主観的満足度の評価も下がったと考えられる。 また、入力欄が横に長く、入力制限はしているものの、4桁以上入力できるのではないかと勘違いするという声があった。
全体的に高い評価を得た。 記述欄には「ボタンっぽい見た目がよかった」ということが書かれており、また、「操作しやすい」という意見もあった。 4.1.2項で予想したように、状態が変わっても押さなければいけないボタンの位置は常に一定であり、操作がしやすかったことや、押すべきボタンは灰色にしてあったため、学習もしやすく、記憶もしやすかったと考えられる。
各操作方法を比較して考える。 1-3はキーボード入力とマウス入力を組み合わせなければいけなかったため、マウス入力のみで操作できる1-2や1-4よりも評価が下がる結果となった。キーボード入力だけで操作できる仕様であれば、評価は上がった可能性がある。
最も評価の低かった1-1は、1-2や1-4と同様に、マウス入力のみで操作できるものである。 そして、1-1は、1-2と比べれば、ボタンが小さくなり、ボタンの位置が回路上に移ったというところ以外に相違点はないが、1-1と1-2を比較すると、評価に大きな差が出ている。 つまり、その相違点が1-1の評価を下げる原因であったということである。
1-2と1-4を比較した場合は、1-4の方が評価が高くなっていたが、これは、1-2では0と1を切り替えるボタンは場所を分けられていたのに対し、1-4ではボタンが一つにまとまっていたことが大きく影響したと考えられる。
しかし、アンケートに回答した人は、おそらく、1-1から順番にコンテンツを利用して評価をしたと考えられる。 1-1を見れば、1-4のボタンの位置で0と1の表示が切り替わることは予想できる可能性があり、 1-2と1-4のボタンの位置はほぼ一緒であり、 さらに、ボタンの位置が変わらないという1-4の特徴が重なったため、1-4の評価がより高くなったと考えられ、 1-4の操作画面を最初に見た場合、学習のしやすさの評価が若干下がった可能性がある。
これらのことから、操作すべき部分を、図の中には入れずに、できるだけ目立つように配置し、操作ステップが少なくなるように設計すると、操作が分かりやすくなると考えられる。