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ユーザテスト

ユーザテストとは、被験者がタスク(課題)を実行する過程を観察し、被験者の行動、発言からユーザインターフェース上の問題点を発見する評価手法であり、ユーザビリティテストとも言う。 ユーザテストでは、5人の被験者でユーザビリティの問題の85%を発見できることが明らかになっている。 ユーザビリティを向上させるには、何十人も一度にテストするよりも、5人程度の小規模なユーザテストを繰り返した方が効果があるとされている。 ユーザテストを実施するには、ユーザビリティ・ラボ、モニタ、ユーザビリティ・エンジニアが必要である。

ユーザビリティ・ラボ

マジックミラーで仕切られ、防音を施された専用室。 マジックミラーを通して被験者の行動や発言を観察することができる。 また、被験者の行動や発言を撮影・記録するためのビデオ設備も完備している。 なお、ウェブユーザビリティのテストでは、インターネット環境も必要となる。
 モニタ
テストに協力してくれる被験者のデータベース。 ユーザテストでは、想定ユーザと同じ属性(性・年代・パソコン熟練度など)を持った被験者に協力してもらわなければならない。 適切な被験者を抽出するには、かなりの数のモニタを管理する必要がある。
 ユーザビリティ・エンジニア
ユーザビリティ・エンジニアはテストを設計し、インタビューを行い、データを分析する。 ユーザビリティ・エンジニアは単にテストを担当するだけでなく、ほかの技術者やデザイナと協力して、 ユーザインターフェースの改良にあたる。

正規のユーザテストではなく、簡易型のユーザテストでも、おおよその問題点は発見できる。 ユーザビリティ・ラボの代わりに会議室を、モニタの代わりに知人や同僚を、ユーザビリティ・エンジニアの代わりに開発チームメンバを用いれば、コストを大幅に削減できる。



Deguchi Lab.