Squeakには、これらモーフに対して、動きや性質を変化させる指示をプログラムとして付加できる、非プログラマ向けのスクリプトシステムが「eToys」として提供されている。ユーザーは、デスクトップをキャンバス代わりにして、モーフを好きなように配置し、それらに動きをあたえることである種のソフトウエア作品を組み立てることが可能である。こうして作られた作品は、もちろん、仮想イメージに保存することは可能だが、ひとつの作品の保存場所に巨大な仮想イメージをそのつど用いるというのは、現実的ではない。そこで、Squeakのプロジェクトには、デスクトップの様子をそのままファイルとして出力し、別の仮想イメージでそれを読み込み再現できるような機能が追加さた。
一見、単なる仮想デスクトップに過ぎないSqueakのプロジェクトだが、 Smalltalk言語によるソフトウエア開発ではチェンジセットと連携することで、また、eToysによるデジタル創作においては、作品のキャンバス代わりになることで、実は「プロジェクト」という名に相応しい機能を提供しているわけである。[5]