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スクイークとは、「パソコンの父」といわれるコンピュータ科学者、アラン・カーティス・ケイ(Dr. Alan Curtis Kay)博士が1970年代より模索しつづけている子供向けの学習用プラットフォームソフトである。子供にも簡単に使われる簡易さを持ち、子供向けにソフトウェアの基本的な概念やシステムを作る際の発想法を、子供の発達段階をふまえて無理なく習得させることを目的に作られている。最初に開発された本格的なオブジェクト指向言語であるSmalltalkで書かれており、アプリケーション開発を目的とした環境を提供することで、子供を現在の主流となっているオブジェクト指向開発言語のJavaやC++へのスムーズな理解と習得に導くことができる。現在では日本語環境にも移植されており、フリーソフト で無料でダウンロードし利用することができる。
スクイークは具体的には次のような要素をコンピュータに与える。
- 子供でも簡単使える簡易さ。しかし、その子が大人になっても使い続けられる本格さも併せ持つ。
- データだけでなく、アプリやシステムも利用者が容易に変えれる柔軟な構造。(オブジェクト化による一元管理)
- 直感的操作が可能なグラフィカルUI 。(オブジェクトの視覚化)
- 安易に変えても致命的な障害を起こさない保護機構。機能拡張の容易さ。(構成要素がオブジェクトである利点)
- 改変により不都合が生じても元に戻せる安全機構。(処理単位のログ機能、改変履歴・復帰機能)
- 改変、追加された機能は環境のどこででも即座に使える、普遍性、即時性。(動的バインド、動的メモリ管理)
- システムの基本的な枠組みをも変えられるメタ機能。
したがって、スクイークはよく言われるように、
- 単純
- 子供向け“アプリケーション開発”を目的とした環境
ではない。Win/Mac とも、UNIX とも異なる仕組みを持つコンピュータ環境。OS(Win や Mac、あるいは UNIX )の上で動く別の OS 。[6]
Deguchi Lab.