next up previous contents
Next: 時系列についての総合的な予測 Up: より信頼性の高い予測結果を出すために Previous: 周囲のラベル付きニューロンの総合的な予測   目次


降水量観測データの対数化

我々は普段降雨について「雨が降るか降らないか」ということや、「大雨かそうでないか」ということに興味を持ちながら天気予報を見ており、降水量自体にはあまり関心を持たない。そのため、降水量の予測値については、比較的降水量が多いときに数mm単位まで予測をする必要は無い。したがって、降水量の入力データに対数をとることによって降水量が少ない時はより細かく予測するように考慮して学習させると、より有用な情報を予測によって手に入れることができると考えられる。 この時、元々の降水量の観測値を$R_{o}$とすると、自己組織化マップに学習させる降水量の入力データ$R_{l}$は、

\begin{displaymath}R_l = \log{(R_o + 1)} \end{displaymath}

となるように補正をかける。また、このような降水量の対数化は4.2.1節で述べている平均化の際、大雨の日が予測結果に大きく影響を与えるという問題を防ぐ効果もある。

Deguchi Lab. 2011年3月4日