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3.1 ニューロンとは

 

ニューロンとは生体の中で情報処理用に特別な分化をとげた細胞である。 簡単にいうと神経細胞である[7]。

   figure60
図 3: 神経細胞(ニューロン)

ニューロンは図 3 に示すように, 本体の細胞体の部分と, 複雑に枝分かれした樹状突起と呼ぶ部分, 同じく本体から一本だけ出ていて末端で多数に枝分かれをする軸索と呼ぶ部分 の三つに分けられる。 軸索は細胞体本体からの信号を他のニューロンに伝える出力用の線維である。 樹状突起は他のニューロンからの信号を受けとる部分である。 すなわち,他のニューロンの軸索の末端がここに結合している。 この結合部をシナプス(synapse)という。

ニューロンは興奮すると軸索に信号(電気パルス列)を送り出す。 しかし興奮していない時はほとんど出さない。 この電気パルスを 1 と 0 に量子化された信号と考え, 興奮状態の時に送り出される信号を 1, 非興奮状態の時に送り出される信号を 0 とした。 そして, 受けとった信号の総和がニューロン毎に決められたしきい値を越えると興奮し, その値以下ならば興奮しないと考え, ニューロンのモデル化を行なう。



Deguchi Toshinori
1997年03月18日 (火) 14時34分51秒 JST