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4.3 学習2−同じパターンの連続入力に対応

次に、同じパターンが連続して現れた場合はニューロンが発火しないようにするという 観点で図 4.6 のパターン列を作成した。54個の入力を 1回の学習と して、同じくこれを 1000回行なったとき、1回分での平均誤差は 0.0718 となった。 学習1の場合よりは誤差が増えているものの、教師信号と同じ順番の入力パターンに 対しては正しく学習している。

   figure414
図 4.6: 学習2で用いたパターン列

このネットワークに、先ほどと同じ順番のランダムな入力パターンを与えたときの 結果を図 4.7 に示す。

学習1の図 4.5 に比べると、余分な発火が大きく減っていることが 分かる。上段の中央あたり、左から 29番目では W が 2回続けて入力されているが、 学習1ではここで発火してその後も少し発火していたのが、学習2では発火しなくなり その後も発火しなくなっている。また下段の左端部分でニューロン1の発火が大きく 抑えられているのは、T や X が連続して入力されている部分があるからと考えられる。 このように同じパターンの連続入力に対しては大きな効果が現れている。

上段の中央やや右よりの部分では、ニューロン1の余計な発火が多く現れている。 そこでの入力パターンの傾向を見ると、X,T,W が不規則だがまんべんなく現れている 部分であることが分かる。X,T,W の入力される順番についてはまだ考えられていない ので、それについても対策をとらねばならない。

   figure424
図 4.7: 学習2のランダム入力に対する反応



Deguchi Toshinori
1998年04月01日 (水) 12時03分23秒 JST