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4.3 結果

それぞれのパターンについて、 初期状態を300回変えて検索を行なった結果を、 図4.3,4.4,4.5 のグラフに示す。 このグラフは、 ステップ数に対する検索の成功率を示したグラフである。 1ステップは、1回のネットワークの動作を示し、 検索成功率は、初期状態の数に対する成功した数の割合である。

どのパターンについても、 ステップ数が増えていくにしたがって 検索成功率は上昇している。 そして、 変化の仕方に違いが見られるものの、 最終的な検索成功率はみな100% となった。

ゆえに、 検索したいパターンの適切な特徴と ネットワークの出力パターンから抽出した特徴の 比較によって、 検索は成功することが分かる。

   figure241
図 4.3: 実験結果(a)

   figure248
図 4.4: 実験結果(b)

   figure255
図 4.5: 実験結果(c)

しかし、 実験中、 特徴を選定している過程で、 目的のパターンにネットワークは収束せず、 検索が失敗することが起こった。

次の図4.6 の例では、 2列目のパターンを検索させようとして、 2列目のパターンの額のあたりの白い部分のみを特徴として選び出したが、 ネットワークの出力は1列目のパターンの白黒が反転したパターンに 収束してしまった。

4.7 のグラフは、 横軸にステップ数、 縦軸には入力した検索したいパターンの特徴と 出力パターンから抽出した特徴の似ている割合(相似率)を示したグラフで、 この失敗したときの特徴と初期状態で検索を行なったときの場合 を示したグラフである。 このグラフでは、 上の方の値ほど 検索したいパターンの特徴と 出力パターンの特徴が似ていることを示している。

そのグラフでは、 ステップ数が tex2html_wrap_inline1181 のとき、 反転パターンであるにも関わらず相似率は高くなり、 検索は失敗に終っている。

   figure264
図 4.6: 失敗例

   figure271
図 4.7: 失敗したときの相似率



Deguchi Toshinori
Thu Jul 13 09:01:14 JST 2000