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ヒューリスティック評価

ヒューリスティックとは「経験則」という意味である。 ユーザビリティエンジニアやユーザインターフェースデザイナが、 既知の経験則に照らし合わせてインターフェースを評価し、 ユーザビリティ問題を明らかにする評価手法である。

被験者を必要としないので、短期間で実施できる。また初期のプロトタイプや、場合によっては仕様書レベルでも評価が行えるので、インターフェース開発の多くの場面で活用できるという利点がある。

評価手順は以下の通りである。

  1. 使用するヒューリスティックを決める。
  2. 複数の評価者が個別に、ユーザインターフェースを評価し、 問題点をリストアップする。(評価者は3名から5名が標準的。)
  3. ヒューリスティック評価者ミーティングを開催し、互いに評価結果を報告し合い、問題点を整理する。

ヒューリスティックとしては 「ニールセンのユーザビリティ10原則」が有名である[6]。

  1. システム状態の視認性を高める
  2. 実環境に合ったシステムを構築する
  3. ユーザにコントロールの主導権と自由度を与える
  4. 一貫性と標準化を保持する
  5. エラーの発生を事前に防止する
  6. 記憶しなくても、見ればわかるようなデザインを行う
  7. 柔軟性と効率性を持たせる
  8. 最小限で美しいデザインを施す
  9. ユーザによるエラー認識、診断、回復をサポートする
  10. ヘルプとマニュアルを用意する


Toshinori DEGUCHI
2004年 3月24日 水曜日 15時55分02秒 JST