を入力したとき, 各ニューロンの動作を式 (5.4) のようにする。 これをベクトルで表すと,式 (5.5) のようになる。
式 (5.3) で学習し,入力として記銘した入力パターンの一つ\ を与えると次式のようになる。
ここで,定数 c を式 (5.7) のようにしたとき, 式 (5.6) にこれを代入すると, 式 (5.8) のようになる。
このとき,入力パターン が互いに 直交している,すなわち,式 (5.9) の条件を満たす場合には, 式 (5.10) のようになる。
これで, 入力パターン から出力パターン を 正しく想起できたことになる。 しかし,式 (5.9) が満たされていない,つまり,直交してない場合は, 式 (5.8) の右辺第 2 項(相互干渉項)が 0 にならず, 正しい想起ができない。 ただし,記銘する出力パターン の各要素 が, -1,1 をとる離散値モデルの場合は,しきい作用(階段関数)を用いることにより, 入力パターン どうしが直交していなくても, 正しい想起が可能である。
本研究で使用するモデルは,連続値モデルであるが, ある程度しきい作用があるので,直交から多少ずれていても想起可能である。 したがって, である自己相関学習を使用して, 検索するパターンを学習させる。 これで,入力されたパターンに近いパターンが出力されるようになる。