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6.1 サーチアクセスとは

 

   figure589
図 6.1: ネットワークの構成

サーチアクセスとは,検索したいパターンの特徴を入力することにより, 目的のパターンを検索することである。

6.1 は, カオスニューロンを用いたサーチアクセスのネットワークの構成図である。 この図から,サーチアクセスの流れについて説明する。 まず,サーチアクセスで検索するパターンを, 自己相関学習により学習させる。 次に,検索したいパターンの特徴を入力する。 カオス系のニューラルネットワークは, 出力したパターンを次のニューロンへの入力とし, これを繰り返しながら,学習パターンを非周期的に出力する。 これをカオス状態といい,この性質を利用して, 入力しておいた特徴と一致するものが出力されるまで繰り返す。 一致しているかどうかは,出力されたパターンから特徴を抽出し, 入力した特徴と比較する。 その結果から,シナプス前抑制によりカオスニューロンのカオス状態を制御する。 このシナプス前抑制は,特徴が一致するまでカオス状態になるようにし, 出力パターンの特徴と入力した特徴が近くなると, カオス状態から学習させたパターンの一つへ収束しようとする, 自己想起状態へ移行させる。 このようにして,入力した特徴を持ったパターンが出力されるようになる。 これが,カオスニューロンによるサーチアクセスである。

次に,これらの各部分の働きについて説明する。



Deguchi Toshinori
1998年03月12日 (木) 16時16分01秒 JST