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実験1 中期記憶の形成

実験方法

ネットワークが中期記憶, 長期記憶を形成することを確認する。 ネットワークに40種類のランダムパターンをパターン1からパターン40まで 順番にそれぞれランダムな回数, 合計40,000回入力し学習を行う。 学習後, 海馬モジュール, 連合野モジュールそれぞれのネットワークの結合荷重を ホップフィールドニューラルネットワークに移し, 入力したパターンを記憶しているかどうかを確認し, 収束時のパターンと入力パターンとの類似度を記録する。

実験結果

実験の結果をFigure 7.2とFigure 7.3に示す。 Figure 7.2は横軸が入力したパターン, 縦軸が ホップフィールドネットワークで収束したパターンと入力パターンとの類似度であるグラフである。
図 7.2: Relationship between the input pattern and similarity in normal times
\includegraphics[height = 9.0cm]{graph1.eps}

図 7.3: Relationship between the input times and similarity in normal times
\includegraphics[height = 9.0cm]{graph2.eps}
パターンは1から40まで順に入力しているため, 横軸は入力した時の時間と言い換えることができる。 海馬モジュールは特に遅い時間に入力したパターンほど類似度が高い一方, 連合野モジュールは入力時間の影響をあまり受けていない。 Figure 7.3は横軸がパターンの入力数, 縦軸が ホップフィールドで収束したパターンと入力パターンとの類似度であるグラフである。 海馬モジュールは入力回数に影響を受けていない一方, 連合野モジュールは入力回数が多いほど類似度が高い。

Deguchi Lab. 2017年3月6日